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完成したら 22/66

【作りっぱなしにしない】
なんとなく、開いた本の一節

カズ選手はインタビューで必ず
「ワールドカップに出る。必ず出るんだ。」
と言い続けていました。
一方、注目を浴びていた中田英寿選手はと言うと
まだ、日本がワールドカップに出ていないときから
「僕は世界中を回って、子どもたちにサッカーを教えたい。」
と言っていました。

   運を超えていく P181    藤堂ヒロミ 著
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「なんとなく」から、
「完成させる」に意識が変わってきた。

完成したら。
「ここの教室の一角に飾ってもらえてらいいかな」
 くらいにしか思っていなかった。
昨日、思いついた次の作品もゴジラにつながる怪獣。

ここに2体を飾るだけでなく・・・。
完成したゴジラもその次の作品にも
次の仕事を与えなくてはいけない。

そのひとつが、子どもや大人にもSDGsな工作を楽しんでほしい。
子どもたちの二つソウゾウリョク(想像と創造)を育むのはもちろん
大人も童心に返って、大人買いならぬ大人の工作を楽しんで欲しい。

遠い昔、父親は不器用でプラモデルや鉄道模型には
まったく手を出さない人だった。
ある日、直径2ミリほどのアルミ管を切ろうとして立ち往生。
ニッパーでパチンと切ると管が潰れてしまう。
何度やってもダメ。
感情的になって、ニッパーを叩きつけようとしたときに。
「包丁を持ってこい」
父親がいつの間にか後ろに立っていた。
いつもなら、知らん顔をするところだったが、
なんか迫力に押されて台所へ。
机の上に新聞紙をひく。
アルミ管をおく。
包丁を当てる。
包丁でアルミ管を転がす。
アルミ管を両手でもって曲げる。
「ポキッ」と音がして
綺麗にアルミ管が切れた。

何回もニッパーやペンチで切って
アルミ管を潰したのが嘘のように
「ポキッ」

そこには、母親の愚痴に登場する
格好悪い父親ではなく、
かっこいい父親の背中があった。

私がアルミ管を切ったときには、
部屋を出ていくところだった。

追いかけて、質問攻めにした。
どうしてアルミ管は切れたのか。
どうして管は、潰れなかったのか。
なんで、こんなことを知っているのか。

ボソボソと質問に答えながら、
子どもの頃、ゴム動力の
プロペラ飛行機を作って遊んでいた。
角材の胴体に、竹ひごで翼を形どり
竹ひごとバルサ材で組んだ骨格に
障子紙を貼って翼にする。
竹ひごを火で炙って翼の先端や
尾翼の一部にする。
翼に角度をつけるために、
竹ひごをつなぐ必要がある。
このときに、二つのアルミ管で接続をする。
そのときに包丁や小刀の刃、
アルミ管を転がして傷をつけてやると
簡単の切ることができる。

延々と普段は無口な父の話に夢中のなっていた。
母親の愚痴で作られた父親像が崩れていった。
母親が愚痴りたくなる父親も健在である。

親子が何か一つのものを作るときには、
必ず素敵なストーリーができる。
長年、小学校で親子の活動を見てきて
そう確信している。

失敗も後になれば、いい思い出に。
空き箱やペットボトル。
捨てたり再利用に出すもの。
家庭で使っていらなくなったものに
親子でもう一度生命を吹き込む機会を作りたい。

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