甲子園の墨谷高校 その3
最初からネタバレです。
前回はこちらから
1年生の近藤投手が打ち込まれて2点リードされる。
マウンドには、近藤投手のボールを
受けていた井口選手。
荒れたグランドに
イレギュラーを誘うように
ゴロを打ち返す大山高校。
墨谷高校のナインも心得たもの。
難なく三つのゴロをさばいて、チェンジ。
墨谷高校の反撃。
きたボールを無心にたたく。
大きな飛球が外野を襲う。
鉄壁の外野陣にほころびがではじめる。
1点を返して、ランナー2塁。
4番イガラシくんのあたりは、
ライト真っ正面へ。
経験者ならわかる。
正面のあたりは、判断が難しい。
前に出るのか、下がるのか。
人間の目は横並び。
左右の動きには反応ができるが、
向かってくるものに対しては、
反応に時間がかかる。
遠近感への対応は苦手。
ライトの頭を抜けて。
墨谷高校同点。
谷口監督が、部長先生へ声をかける。
「前で見られては」
ベンチの片隅でうずくまっている部長先生。
「緊張して、試合を見ていられない」
「いまの歓声は、同点になったから」
谷口監督が続ける。
「甲子園はご褒美だから、
好きな練習だけやればいいじゃないか」
「先生がおっしゃったようにやったら、
あの子達はのびのび打っていますよ」
ここまで。
二週間後に、逆転はあるのか?
この後の展開が気になる。
勝つためには、五打席連続敬遠。
サイン盗みやトリックプレー。
監督の采配で管理されてきた野球を多く見てきた。
良くも悪くも監督の存在が大きい。
「キャプテン」は相手チームのしか監督がいなかった。
(確か、谷口くんが最初に入部した青葉学院)
高校になってても・・・。
「キャプテン2」となって
谷口くんが監督に。
細かいことにはこだわらず楽しみたい。
でも、いまの墨谷高校のキャプテンは誰だろう。