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好きなことなんかわからないから、自分のポジショニングマップをつくる!

「やりたいこと、好きなこと」なんかわからない。

株式会社TAM という会社を27年間幸いなことに1度も赤字にならずにコツコツと運営してきました。
インターネットのまだ無い1992年に会社案内やカタログ・パンフレットなどの制作プロダクションとして創業し、1997年ごろにはデシタルプロダクションとしてインターネットの黎明期から運営してきました。
現在はクリエイティブテック・エージェンシーとして150名ほどの専門スタッフが活躍しており、これからもコツコツとまだまだ成長を続けていくつもりです!

自慢できることなんかほとんどありませんが、一つだけあるとすると、これまで3,000人以上の方の面接をしてきました。(初回面接は社長というちょっと変わったフローで、少なくとも週に3人の方には面接してきたので、20年以上は続けているとすると、3人×50週/年×20年=概ね3,000人以上の方にはお会いしてきたはず。)

最近は「どうしようか迷ってる」人が多い印象です。
1993年のインターネット登場以来、企業と個人の情報格差がどんどん小さくなり、2007年のiPhone登場からは個人のデジタル化が大きく進んだ Power to The People な20年でした。

これからAI化、自動化が一気に進んで行くので個人のキャリアづくりがさらに大きく変わっていくのは間違いありません。
特に今は、企業規模の大きさ、安定、定年、新卒一括採用などの従来のキャリアづくりで過去の理想とされてきた考え方が崩れつつある大きな転換点に来ています。
それで「どうしようか迷ってる」人がめちゃくちゃ多くなっているのですね。

先の見えないVUCAな時代と言われる通り、どんな人にとっても10年先20年先を見通すのは困難な時代に我々は生きています。
どうせ先のことなんかわからないのだからと、多くの人が口にするようになったのが、「やりたいこと」「好きなこと」を見つけなさい!やりなさい!です。

でも「やりたいこと」「好きなこと」なんかそんな簡単に見つかるものじゃないですから、ぜんぜん気にする必要はありません。
迷ってとうぜん!迷うことは良いことで、前向きな証拠です。どんどん迷うことで、いろんな人に会ったり、いろんな経験を増やす機会も増えますよ。

ぼくなんか、早や今年57歳のジジイになってしまいまいたが、60歳越えたら、あれしようか、これしようか、何しようか、、、と未だに日々迷って、しょうもないことまでいろんな人に聞いていますよ。
自分の「ポジションニングマップ」と「ターゲティングマップ」をずっと作り続けてきたつもりなので、あまり大きな不安とかなく過ごせています。そういう意味では幸せですね。

「やりたいこと、好きなこと」は恋愛に似ています。

出会いがないと未だ見ぬ相手を好きになれるはずもなく、出会いがあってはじめて徐々に好きなのかも、、と思い始めていく・・・まあ普通はそういう流れです。
仕事でも恋愛でもある程度踏み込んでみないと、好きとか嫌いとか、向いてるか向いてないとか、やり続けたいとか、そういうことってわからないです。
やってみないとわからない、という意味では、仕事も恋愛も「やりたいこと、好きなこと」はとても良く似ています。(ヘンな意味のやってみる、と違うよ)

そして仕事でも恋愛でも「出会い」は、お見合的な出会いもあれば、偶然の運命的な出会いもあれば、婚活・就活、友人から紹介、いろいろだと思います。
タイミングもすこぶる重要で、どんなに素晴らしい出会いでもタイミングが合わなければ上手くいくことはありません。不幸に終わる出会いがいっぱいあるのも仕事も恋愛も同じですね。

恋愛の場合は、どうやればモテるかとか、どうすれば結婚相手が見つかるかとか、いろいろ考えて内面を磨いたり、オシャレしたり、ダイエットしたり、自分を磨いて自分のポジショニングを作っていきます。
同時にコンパに参加したり、コミュニティで友だちを増やしたり、職場での出会いも多いと思いますが、ターゲティングしていくわけです。

恋愛では知ってか知らずかはおいといても、自然と自分の売れる仕組みを作って、自分のマーケティング活動を行なっていく人が多いわけです。

キャリアづくりでも基本は同じです。
・ 対象をターゲティングして
・ 自分をポジショニングして
・ 自分マーケティング活動する
ことになります。
恋愛だとこれを自然に進める人が多いですが、キャリアづくりになると難しく感じている人が多いのだと考えています。
どちらも自分の中に「仮説」を作ってそれを「検証」していく、という同じ活動ですね。

「仮説」なのだから、やってみないとわからない。

ターゲティングもポジショニングも「仮説」なので、やってみないとわからないということです。
恋愛だと理想の男性像とか女性像とかあると思いますし、理想の自分も頭の中にあまり意識していなくても存在するのだと思います。
いろんな人に会ったり、友人の恋話とかを参考にしながら自分の仮説を成長させていきます。

キャリアづくりも同じで、出会ってもいない、話してもいなければ、好きな仕事(会社)がわかるはずもなく、自分が何をしていけばその仕事(会社)にマッチするかわかるはずかがないのです。
まずは仮説を作って行動に移すことが大事になってきます。
ターゲティングもポジショニングも仮説を作り続けてリバイスしながら、多くの出会いを作っていくしかないのですね。

「クラブのママが教えてくれたこと」
ボクが大昔のバブル時代、前職の20代で営業していたとき、お客さんが連れて行ってくれたクラブ(女性がピタッと横に座ってくれるタイプのやつ)で、そこのママが話してくれたことがあります。「私みたいにたくさん男を見すぎた女は恋愛できないのよ、いいところも悪いところも知り過ぎて、お付き合いしてもすぐに嫌になってしまうの。あんたもあっちこっちフラフラしないで、今の彼女を大事にしないさい!見すぎると良いことはないのよ。」と。
ほぅぅ~なるほど~、と聞いていました。
キャリアづくりでも見すぎるのはまあり良くないはずで、多少ツラくても目の前の今の仕事に注力すること、やり遂げることはとても大事で、とっかえひっかえ見すぎるのは良くないの言うのはクラブのママが教えてくれました。


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「ポジショニング」は自分ではわかりにくい。

自分の「ポジショニング」って自分ではわかりにくい。
だから客観的な第三者の意見はとても大事だと思います。
経験的には、自分で気付いていないことが強みだった、ということがほとんどではないかと思うほどです。

ボクも若い人のために何か役に立てないかな、と考えて今年から実行していることが、「ポジショニングマップ」と「ターゲティングマップ」をいっしょにつくりましょう!という活動です。

● 3CとSTP
マーケティングの基本中の基本に「3C」という考え方があります。
顧客、競合、自社をどう捉えるかということですが、これは個人でも同じです。
3C
・買ってもらう相手は誰か
・誰と競合するのか
・自分を選んでもらえる理由はなにか
それぞれ、
STP
・セグメンテーションして(グループ分けして)
・ターゲティングして(絞り込む)
・ポジショニング(自分の強み、釣書)をつくる
この「STP」フレームワークが、自分の売れる仕組みづくり(自分マーケティング活動)のベースになります。

会社運営でも、個人活動でも、3C+STPの仮説と検証を繰り返していくことがすべてのベースになると考えています。(それほど重要です)
ただ、パソコンに向かっているだけでも、本を読むだけでも、これらの活動は成り立ちません。
足を運んで身を持って自ら体験しないと深いところまで理解できないことが多いですし、いろいろな人から話を聞くことももちろん重要です。特に客観的な第三者から得られるアドバイスは貴重です。

● ラダリング
自分のポジショニングを進める上で、第三者から
「それは何のためですか?」
「その目的はなんですか?」

という質問を何十回と繰り返していくデプスインタビュー(「ラダリング」と言います)をしてもらえると、自分でも気付いていなかった「強み」に気づくことが多々あります。
「なぜ?」という質問の仕方はNGです。話が上にエスカレーションせずに、そこで止まってしまうからです。)
これまでもたくさんの若い人にラダリングを繰り返してきましたが、
「なるほど~、そういうもんですか!?」
「それって強みになるんですか!?」
「そんなこと初めて気付きました!」

になることがほとんどです。(自己分析が深くできている人は気づきがないことも稀にありましたが)。

第三者にラダリングしてもらって、自分でも気付いていない強みに気づくことは、これからキャリアづくりをしていこうとする若い人にとって、ものすごく有効なことだと思っています。
その気付きも仮説の一つですから検証していけば良いのです。
「何を検証するか」明確にさえなれば実際のアクションに移していけるわけです。

いきなり転職だ!いきなりフリーランスだ!と言う前に、小さな検証、スモールアクションを起こしていけるわけです。これが大事です。
若い人にラダリングすることで、第三者が「ポジショニングマップ」をいっしょにつくり、その人が気付いていない強み(それを「天才性」と言うのかもしれません)をあぶり出すことが出来て、その人がスモールアクションを起こすことが出来たら、素晴らしいことだと思っています。

● ラダリングは1on1が基本
「ラダリング」は1人ずつに深くインタビューするので、大勢の方にいっぺんに実施出来ないという難点があります。
それでも、小さな活動をコツコツと広げていければと思っています。
別途「ベーシック・マーケティング・ワークショップ」や「ラダリング・ワークショップ」は、今後、機会があれば外部向けにもぜひ開催していこうと思っています。


「ポジショニングマップ」と「ターゲティングマップ」は、別々に考える+同時に考える。

多くの人が混同する「ポジショニングマップ」と「ターゲティングマップ」は、別々に考える+同時に考えることが大事です。
3C+STPの仮説検証の重要性は力説してしまいましたが、それらを目に見える形でアウトプットしたものが、
「ポジショニングマップ」
「ターゲティングマップ」

の2つにで表されます。

● 目的を決める
注意しなければならないのは、目的が違うと、ターゲットも変われば、ポジショニングも変わるということです。
「就職(転職)に成功する」という目的と、「フリーランスで成功する」という目的では、買ってもらう相手が変わりますし、自分の売り物である強みも変わってきます。

・就職(転職)が目的の場合の「ターゲット」はグローバルに展開する企業で、メーカーで、、、、「ポジションニング(売り物)」は、英語力、体育会で鍛えた根性、、、、とかになってきます。
・フリーランスが目的の場合の「ターゲット」は中堅IT企業で、古い体質の会社で、、、、「ポジショニング(売り物)」は、マーケティング力、フットワーク、、、、とかになってきます。
まず目的を明確にすることが大事です。

●「ターゲティング」と「ポジショニング」を混同しない
「ターゲティング」は誰に買ってもらうか、相手は誰か、どういう集団に絞り込むか、ということ。
したがって、
・「ターゲティングマップ」は "買ってもらう相手" がマップ上にセグメントされていることになります。

「ポジショニング」は自分の強みはなにか、売り物になるものはなにか、競合と比べて自分を選んでももらう理由は何か、ということ。
したがって、
・「ポジショニングマップ」は競合の中の自分なので、"競合と自分" がマップ上にプロットされていることになります。

多くの人が「ターゲティングマップ」と「ポジショニングマップ」を混同して使いますし、頭でわかっていても進めているとゴチャ混ぜになって来るものです。
ボクも気づくとよくゴチャ混ぜになっていますし、ターゲティングの軸をそのままポジショニングの軸に使うこともあります。

ターゲティングとポジショニングの自己理解と他己理解で、自己肯定感が高くなる。

基本だけ押さえて、継続して「ターゲティングマップ」と「ポジショニングマップ」の仮説と検証を繰り返していくことが自分マーケティングの基本です。

この活動を長くやっていくことで、自分と自分の周りの人たち(競合)のことが徐々に理解できてくると、不必要に自分と他人を比較する必要がなくなるので、それが自信につながり、自己肯定感が高くなり、あまり不安にならずに生きていけるのだと思います。

「ターゲティングマップ」と「ポジショニングマップ」の仮説と検証を継続していくことは、
「自己理解」と「他己理解」を深く進めることにつながり、自信を持って仕事をしていくベースになっていきます。

・相手が誰なのか
・誰が競合なのか
・自分の強みは何なのか

当たっても当たらなくても、自分の中に仮説を持ち続けて、それを検証していけば精度は高くなりますし、周りと自分が次第にわかってくるので、恐れや不安がなくなっていきます
恐れや不安がなくなっていくと、会社と個人のWinWinの関係が作りやすくなりますし、選択肢や自由度も広がりますので、「ターゲティングマップ」と「ポジショニングマップ」はますます重要性を増していると考えています。

One on One インタビュー

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「個別ワーク」やります!

第三者であるボクといっしょに「ポジショニングマップ」「ターゲティングマップ」を作ってみたい方は、1番下のフォームからお申し込みください。(もちろん無料です)


● お申込みの中から週に最大1-2名の方とごいっしょに「個別ワーク」していきます(応募多数の場合は抽選とさせてください)。

● もちろん無料ですが、真剣にポジショニングマップつくってみたい方。

● 主に就活生、社会人3年以内の若い方を対象とさせてください。または、ボクの詳しいIT業界の若手の方。

● お申込みいただいても限られた回数しか「個別ワーク」できないので、実施できない場合も多いのでどうかご容赦ください。

【場所】
・TAM東京コワーキング(御茶ノ水)
もしくは
・TAM大阪コワーキング(扇町)
のどちらかです(東京・大阪は毎週往復していますのでどちらの場所でも大丈夫です!)。

● お申し込みのGoogleフォームはこちら


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