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【原付日本縦断#5】納沙布岬〜清里町 最恐の地獄を味わった1日
旅を通して得た宝物のような経験
昨日は雨と強風の為、ライダーハウス鈴木さんで連泊。
寒すぎるので装備を新しくするんです、とオヤジさんに言うと「じゃあ根室まで連れてくからそこで買いな」と買い物に連れて行ってくれたり。
元漁師のオヤジさんは「社会科見学だ!」といってその買い物の帰りに漁港に寄って、船の仕組みや漁師の厳しさなど教えてくれました。
そして夜は、酒を呑み交わしたくさんの話をしました。
本当に優しくしていただき、僕にとっての宝物のような経験になりました!
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サンマ丼絶品!
行きたくない、でも行かなきゃ
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朝起きると、納沙布岬は晴れ。
雲は多いものの久々の太陽に少し嬉しくなりました。
1日休んでしまった為、今日は進まなきゃと居心地の良すぎるライダーハウスすずきを後にしました。
とりあえず最東端は達成。
これから最北端、宗谷岬を目指す旅が始まります。
そして今日の行程はこんな感じ。
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Googleからは三つのルートが提案され、僕は最短のルートを選択しました。
ざっと見たところ摩周湖の辺りで少し高いところに連れて行かれそうなのが懸念ですが、まぁいっかと。
このまあいっか。が地獄に繋がります。
割と順調に進んでいく
何があるかわかんないから早く出た方がいいというオヤジさんの言葉どうり、いつもより早く出発しました。
夕方の寒くなる前になんとか目的地に着くぞ!と寄り道もせずにまっすぐ進んで行きました。
距離は155km。
これまで進んできた距離に比べれば大したことはありません。
風がとにかく強くて寒いというのはありましたが、それでも順調に100kmほど進みます。
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徐々に雲行きが怪しくなる
しかし、進み続けると風に混じって雪が降ってきました。
幸い路面状況はまだ走れる感じ。
このままであってくれよ〜と祈りながら走りました。
そしてホクレンさんで給油の時、ホクレンのおじさんと少し話しました。
「清里!?山の雪大丈夫かな?」
この一言が全てを暗示していました。
地獄の始まり
それでも進むしかない、今止まったらもっと状況は悪くなる。
そんな気持ちで進み続けると、
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いよいよこんな路面状況に。
道路の脇には雪が積もっているもののまだ走れます。
しかし、看板に清里峠の文字。
峠か、大丈夫かな?
結果、全然大丈夫じゃありませんでした。゚(゚´Д`゚)゚。
本当の地獄
だんだん雪深くなるもののまだ走れる、まだ走れると峠を越えていくとついに、
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もう道路の黒い部分は見えませんし、吹雪で視界も悪いです。
地獄です。
ついに雪が深くなりすぎてカブでは進めず何度も転んでしまいました。
車も一台も通らない、カブも進めない、峠には多くの野生動物が生息する。
絶体絶命の大ピンチです。
もう泣きそうでした、というか泣きました。笑
突破口を探せ
ただ目的地まではあと20km。
どうする?どうする?
考えた挙句出した答えは、一速でゆっくり走るというものでした。(シンプルか!)
カブは1速、2速、3速とギアがあり、
・スピード=1速<2速<3速
・力の強さ=3速<2速<1速
となっています。
スピードは出ないものの1速であれば足を地面につけて倒れないようにすれば、なんとか走行は可能でした。
時速10kmでも、2時間で目的地には着く!
それ以外に手段はありませんでした。
奇跡の生還
そう決めてからはもうあまり記憶がありません。
本当のピンチでアドレナリンが出たのか寒さは一切感じず、感情も全くなく、ひたすらゆっくり雪道を走行したことだけ覚えています。
下り始めると少しづつ雪が消え、走行可能な状態に。
何やってんだろ、でもとにかく生きてることが不思議でした。
地元の銭湯でゆっくり
ただ、ピンチを越えるとアドレナリンが切れたのか急激に寒さが襲ってきました。
体温を保つために震え出す体。
やっとの思いで目的地の道の駅に着きました。
その道の駅に入っている温泉でまったり♨︎
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自分に何度も言いたい。北海道を舐めるな!
さて、この後はまた近くのライダーハウスに一泊します。
しかし今日は大反省。
距離の短さに目が眩んで、とんでもない道を選択してしまいました。
峠は車通りがなかったからいいものの、車通りが多いところで転んでいたら、、、。
自分の命はもちろん、車を運転している方にも大変な迷惑をかけてしまいます。
仕事をしていた時に上司に言われたことを思い出します。
無知は恥
今日ほど、この言葉が沁みた日はありません。
フォロワーのあひるさんも雪の情報を教えてくれていたのに、、、。
とにかく早めにライダーハウスに入りもっともっと念入りに計画を練り直します!
それではここまで読んでいただきありがとうございました!
引き続き珍道中は続きます。