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川村元気『仕事。』から学ぶ”巨匠”の世界観

こんにちは、たんぽぽです。今回は、小説『世界から猫が消えたなら』や映画『モテキ』『君の名は。』など、様々なジャンルで活躍する川村元気さんのインタビュー本『仕事。』をアウトプットしていきます!

ざっくりあらすじ:山田洋次、坂本龍一、秋元康など総勢12人の巨匠と著者のインタビュー。世界をまたにかける巨匠たちにとって”仕事”とは何か、現在の至るまでのバックグラウンドや挫折経験が語られます。

ざっくりアウトプット:アウトプットでは”仕事”っていうことにとらわれず、わたしが気に入った巨匠たちの言葉をピックアップしてみました。


宮崎駿「僕たちは作品化されすぎたものを観すぎているのかもしれないですね。もしくは、人が切り取った風景で、見たような気になっている。」

今や、インターネットで色んな情報が簡単に手に入る時代。しかも、多くの映画や本を通して、遠くの地域で起こる出来事や文化に触れることもできます。これによって新しい世界の存在を知ることは、素晴らしいことですが、それはあくまでも入口にすぎないということを忘れてはいけないと思いました。実際にその場に足を運び、匂いを嗅ぎ、温度を感じることなしには、”見た”とはいえない。それこそ、noteだってそうです。存在を知るのは簡単だけど、自分で記事を書いてみると、難しかったり、スキがすごく嬉しかったり、、新たな発見が沢山ある。何事も自分が経験して、はじめて”見る”ことができるのかもしれません。


糸井重里「ネットは批評家を増やしたけど、クリエイターを減らした。」

最近特にですが、批判する人がカッコいいみたいな風潮がありませんか。人の小さな間違いを指摘して、正論を並べ立てる。でもそうやって批判や正論が飛び交っていたら、どんどん世界ってつまらなく、息苦しくなると思うんです。全てが完璧でないと、公にできないみたいな感じになる。人間って、元来完璧でないし、もっと失敗してダサくなってもいいし、もっと自由になっていいんじゃないかな。わたしは、完璧でなくても、創造した人たちに敬意と希望を抱いて生きていきたいと思いました。まあ、私だって批判するひとたちを、批判しているわけなんですが(笑)


横尾忠則「学校教育も美術を知識に変えてしまっているけど、だめだね。」

画家の経歴や美術に歴史について学ぶことは、深い理解のために必要です。だけれど、本来美術というものは、感覚的なアウトプットのためにあるんではないでしょうか。その絵画や彫刻を、実際目の前にして「なんか気持ち悪いな」とか「ふわふわした感じで、かわいい」とか、そういうもっとソフトでリアルタイムな個人個人が持った感覚が大切なのかなぁと。知識としての美術は結局インプットで、そんなに大切じゃない。それよりも、個人の経験も踏まえたうえで、その画についてどう感じるか、じっくり自問自答するのが大切なんだろうなと改めて感じました。もちろん色んな美術の楽しみ方があると思うし、私自身、美術の歴史みたいな本を読むのすごく好きです。でもだからこそ、知識だけが先行して、自分の内に出た感覚を無視しないように気を付けないとなと思いました。


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今やだれもが知る巨匠たちならでは考えや、はたまた共感できるような普通の考えなど、巨匠たちの様々な一面を知ることができる一冊でした。巨匠たちの言葉が、人生の道しるべになり、なんだか肩の荷がスッとおりるような、その反面自分らしくもうちょい頑張ってみようと優しく背中を押される感覚があります。『仕事。』というタイトルである通り、仕事についてなんだかしっくりこないなあ、なんて思っている人にもオススメだと思いました。

気になる方は是非読んでみてください。それでは、たんぽぽでした!


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