【現チャレンジャー】''アノマリーを選択する''とは、"永遠の愛を誓う''ということ

こんにちは。Utilitarianというアカウント名で活動しているタモリというものです。今回は先日行われた公式の予選大会、Tacticians Trial Ⅰの敗北を経て独自に考察したアノマリー取得論を紹介しようと思います。


はじめに〜アノマリーとは〜


SET13から追加された仕様アノマリー。アノマリーの選択には
1. この先ずっと(盤面に)いれるか
2. 経済的な問題
3. 理想と現実のギャップ(思惑通りにいかない)
4. 過去の経験による不安感
という4つの要素が決断に大きな影響をもたらします。
これは、人生の大きな決断の1つである結婚相手の選択と同様の特徴を持っているでしょう。数多くの中から「最適な」アノマリーを見つけることは結婚相手同様、容易なことではありません。どのようなアノマリーを選択したとしても基本的には試合終了まで共に過ごさなければいけない大切な存在です。TFTにおいてアノマリー選択とは、永遠の愛を誓うことであるといえるでしょう。


アノマリー選択の考え方

3.68人の法則

ではまず、結婚相手は何回リロールすべきなのか考えてみましょう。実は結婚相手の選択に必要なリロール回数は「マーチン・ガードナー」という数学者によって数学的に導き出されています。
「結婚した男女は何人目の恋愛相手と結婚しているか?何人目がベストなのか?」というyahooの記事で紹介されています。

結婚相手選択ゲーム
仮に、結婚相手を探すにあたって10人の相手とお見合いする機会があったとする。しかし、以下の条件とルールがある。
・10人を横並びにしてあなたがその中から好きな一人を選択することはできない。実際の恋愛においても、10人同時に付き合うことはできないのと同じだ。
・1人ずつ順番にお見合いして、あなたはその都度、そのお見合い相手と結婚を決断するか、次の相手に移行するかを選ばないといけない。
・お見合いを続けていく中で「この人に決めた」という決断をしたら、残りの候補者とは会うことはできなくなる。
・最後まで誰も選択しなかった場合は、10人目の相手と自動的に結婚することになる。10人全員を見てから、「やっぱり5番目の人が良かった」というわがままは許されない。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/4907f09f340da2ee60732be2cf68ba60ac551338

まるでアノマリー選択のようなこのゲームについて数学的に解明したのが、先ほど紹介した数学者、「マーチン・ガードナー」です。彼の計算によれば、

お見合い相手が10人の場合、全体の3.68人を超えないうちは、お見合いを続け(相手が10人のこの場合は3人まで決断しない)、そのあと、「それまで会った3人の中で一番良かった人」を基準とする。つまり、最初の3人はあくまで基準作りのためで、選択対象ではないということになる。そして、本番は4人目以降で、その3人までの基準を上回ると思った相手こそあなたが選ぶべきベストな相手である確率がもっとも高い。

https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/4907f09f340da2ee60732be2cf68ba60ac551338

引用元の記事の続きを読んでいただけたらわかるのですが、3.68人という数値は実際の未婚男女平均恋愛人数におおよそ等しい値になっています。統計的には4人以上恋愛したことがあるかという境目が、未婚かどうかを分けているのです。

恋愛の場合は経験値などの変数も加わっているでしょうが、アノマリー選択においても基本的には同様のメソッドが有効でしょう。例えば、アノマリー選択時に9回リロールできる場面(アノマリーを10種見れる場面)を想定すると3種類のアノマリーを見た後にその3種類を基準として、それらを上回るものが出たら取るべきであるということになります。この手順で取ったアノマリーこそがおそらく、''運命のアノマリー''でしょう。

この法則を用いると、''アノマリーに使って良いゴールドの量''(Anomaly Acceptable Gold)を定義することで(AAG+1)*36.8%  回までが基準値の測定、そしてその回以降のアノマリーが選択候補となると定式化出来ます。

一方で、このAAGの定義、そしてアノマリー同士の比較には個々の最低限のTFT力が求められるため、結局はある程度プレイヤースキルに委ねられる理論であるともいえるでしょう。

アノマリー選択の思考プロセス


上記の内容を踏まえたうえで、私が実戦で考えているアノマリー選択の手順をまとめます。結論から言うと、自分の盤面にとって最も価値のある選択をしましょう(そりゃそう)。


私の場合は、
1. 自分の構成に足りない部分は何か
2. 自分の構成のウィンコン要素になりうる部分は何か
という2つの観点から評価し、選択しています。
例えばツイッチやコグマウのようなグインソーキャリーを使う際には観点1の''補完''という考え方からタンクを強化するアノマリーを取るようにしています。グインソーキャリーであればタンクを強化することが同時にキャリーを強化することに繋がるので観点1,2をどちらの合格点もオールウェイズ超えています。
しかし、「千の切り傷」のようなグインソーキャリーと極めて相性の良いものは、観点2の''ウィンコン''に直接繋がるアノマリーであるため、状況に応じて十分取る価値があるといえます。

アノマリー「千の切り傷」@TFTips様より


結局のところ、そのアノマリーの評価や妥協ラインは経験則によるものであり、プロ選手の配信視聴やプレイの蓄積によって得られる感覚だと考えています。

また、3.68人目の法則は上記の1,2の観点を全く考えられない、アノマリー選択時に残っているゴールドの量が非常に少ない、或いはレベル上げやリロールのためにどの程度お金を残すべきか上限を設定できる時には有効な考え方になりえます。


まとめ


アノマリー選択はTFTの中でも特に定式化が難しい要素ですが、今回は「結婚相手の選択」と比較しつつ自分の論をまとめてみました。特に最後に述べた''アノマリーをどのような観点で評価するのか''というのは、プレイヤーによって異なると思うので尊敬しているプレイヤー、プロ選手に聞いてみると良いと思います。
それでも、婚活同様実際に選択して検証しないと分からないものも多くあるので、好奇心持って色々試してみましょう。仮に円満な関係を築けそうになくても、TFTであれば、「/ff」で解決出来ます。



謝辞


この記事はたろうのTFT大学様のアノマリー選択に関する記事を見て個人的な考察を書き起こしたものです。素敵な記事でしたので感謝の意味も込めて紹介させていただきます。

それと、タモリ03という名前でTwitchにて、基本毎日配信していますので是非そちらもチェック。''一応''チャレンジャーです。恋愛経験は「ランクなし」ですが。


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