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馬と俺 002 『開』

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 4月3日。岩手競馬2022が開幕した。
 10時半の開門に合わせ水沢競馬場に到着すると、目を疑うほどの大行列が出来上がっていた。もちろん往年の先輩方もたくさんいらっしゃっている。水沢競馬場の正装とも言える「作業着」「長靴」「NOSAIのキャップ」を身に纏ったジェントルマンである。
 以前、僕の隣で先輩方がこんな会話をしていた。
「昨日、水沢休みだから他のとこの競馬やったんだけどよ、やっぱりこっちの方がおもしれぇな」
岩手競馬はこういう方々に支えられて来たのだなと、改めて先輩方に敬意を抱いたものである。
 先輩方には学ぶべきことも多い。例えば競馬新聞。競馬場ではパドックに行ったり、馬券を購入しに行ったり、ゴール前に行ったりと移動することが多い。そんな時、競馬新聞を持っていると片手がどうしても塞がってしまう。いつでもすぐ見られるようにしたいからバッグにも入れられない。困ったものだと思っていると、とある先輩に「こうすんだよ」と言わんばかりに見せつけられた。その先輩は長靴に競馬新聞を突き刺していたのだ。

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僕はまだまだ若輩もんだと思い知らされた。

 競馬場には小さな子供連れのファミリー客も多く見受けられた。昨今の事情から露店の並ぶイベントは激減した。そう考えれば、この日の水沢競馬場は最高の遊びスポットだったと思われる。開幕日ということで入場無料であったし、先着で色々もらえたし、雲一つない快晴だし、そして何よりお馬さんを間近で見られるのだから、この日は水沢競馬場一択だったのではないだろうか。

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 何せこの距離で見られるのだ。大人であっても興奮する。

 再来週あたりには向正面の桜並木が満開になるだろう。ここ2年は中止になってしまったが、3年前まではこの時期だけ桜並木を解放し、バーベキューなどを楽しむことができた。また、豪華賞品がもらえる桜の写真コンテストも開かれていた。

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 そう言えば、3年前に送ったこの写真、コンテスト事務局から何の音沙汰もないがもしかして落選したのだろうか。もう少し待ってみようと思う。
 今年はどうなるか。岩手競馬のホームページでの情報を待つしかない。

 今年は11.3のJBCもさることながら、岩手重賞レースも賞金がアップし、さらに激戦が予想される。楽しみでならない。



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