いつか伝統と呼ばれるその日まで
はじめに
皆さん、こんにちは。
タモさんです。
今回は、蓮ノ空 3rd Live Tour スリーズブーケ 昼公演のアンコール後幕間にて、梢先輩から語られた自分の作った曲への想いが素晴らしすぎたので、これはたくさんの人に知っていて欲しいし、後世に残しておかないといけないと思い、筆を執りました。3rdライブの感想も少し交えながら書いていこうと思います。
曲への想い
幕間にて、吟子ちゃんが梢先輩に対し「花帆先輩との思い出の曲である水彩世界に、本当に私も参加してよかったんでしょうか?」と質問をします。
僕が要約することも出来ましたが、梢先輩の想いを寸分違わず受け取ってほしいので、ここからは原文ママでお送りします。
梢先輩
「水彩世界は確かに私と花帆で初めて歌った思い出の曲だわ。特に歌詞の内容は当時私が感じたこと、思ったことが強く出ているから、吟子さんが一緒に歌うことに遠慮を覚えてしまったのも、無理はないかもしれないわね。でもね、私は思うの。”曲を残す”ということの素晴らしさ。吟子さん、もしあなたが好きでもない曲を、私達が無理やり歌わせているのだとすれば、それは良くないことだけれど…。」
吟子ちゃん「そんなことは…ありません!水彩世界は…誰かと出会って、これからの青春が色づいて、ぱっと輝いていくような…そういう誰の中にもある気持ちを描いた素敵な曲だと思います!!」
梢先輩
「そう…だとしたらやっぱり私は吟子さんにも歌って欲しいわ。作った曲を誰かに聞いてもらうのは嬉しいことよ。でも私はそれと同じくらい、作った曲を誰かに歌ってもらうことも嬉しいの。
これから先、私が卒業しても花帆や吟子さん、新しいスリーズブーケの子達にも歌い継いでいってほしい。そうしていつか伝統と呼ばれるようになったら、こんなに嬉しいことはないわ。だって、それだけ多くの人に愛してもらえたということでしょう?一年限りで無くなってしまうよりその方がずっといいわ。
街を歩いている最中に、知らない人が歌う私の歌が聞こえてきたら最高ね。私は偉大な作曲家のように、死後評価されるなんて嫌だもの。
私はあなたたちが思っている以上に、自分の作った歌が好きなの。だってあなたたちと一緒に過ごしてきたからこそ、作れた歌なのよ。
そんなの大好きに決まっているわ。」
吟子ちゃん
「確かに私も、私の後輩が月夜見海月を歌ってくれたらすごく嬉しいです…!ていうか歌って欲しいと思います。ありがとうございます!梢先輩の気持ちをしっかりと聞けて嬉しかったです!」
3rd Live Tour TRY TRI UNITY!!! with スリーズブーケ 昼公演
梢先輩のこの返答、めっちゃ良くないですか???
確かに自分の作った歌が街中で聞こえてきたらめちゃくちゃ気持ちいいだろうし、作曲者冥利に尽きるだろうなぁと。
あと、「あなたたちと一緒に過ごしてきたからこそ作れた歌で、大好きに決まっている」っていうのも、言ってしまえば当たり前のことなんですけど、当たり前にしちゃいけないポイントですよね。
ちゃんと気持ちを言葉にしてくれて嬉しい限りです。
そしてμ’sから追ってる身としては、大銀河宇宙ナンバー1アイドル、矢澤にこ大先輩の「曲はいつもどんなときも、全員のためにある」という発言も思い出しますし、梢先輩も少なからず影響を受けているのかもしれませんね。
それで、吟子ちゃんの言語化能力も高くてびっくりしちゃったんですけど、
実際、曲っていうのはこういう在り方でいいと、僕は思います。
作曲者の意図や想いっていうのは必ず存在するけど、それを知っていても知らなくても、感じ方って人それぞれだと思うし、寧ろどう感じるかっていうのは、その人のこれまでの経験から出るものだと思うんですよ。
だから、他人にその感想を強制しない限りはどう思っていたっていいと思うんです。
水彩世界が当時2人の為に作られた曲であって、それを知っていてもなお、「誰の中にもある気持ちを描いた素敵な曲」という答えを出した吟子ちゃんのように、曲本来の意味や意図に囚われすぎる必要は無くて…。
伝統曲にしていくためには必ずここを越える必要があって、この過程を経て今までの曲も伝統になってきたんじゃないかなと思います。
(残陽は曲本来の意味が強すぎて伝統曲にできないかもですね・・・w)
104期NEW Ver.が賛否両論だった時も思いましたが、この過渡期をまるっと全部味わえてしまうのが、このコンテンツのやべぇところだと思いますよほんと・・・。
僕たちにできること
3rdライブのここまでの感想として、卒業の準備がいよいよ始まっちゃったなぁ…と実感したのもそうなんですけど、「ここで立ち止まっちゃいけない、この時代には彼女たちが居たんだということを、僕らも未来に繋いでいかないといけない!」と強く思ったライブでした。
”今”を一生続けることはできないし、時間を止めることはできない。不条理な時間の流れに僕らが対抗できる手段があるとすれば、それは彼女たちと過ごした”今”を残して、いつか伝統と呼ばれるその日まで、語り継いでいくことなんじゃないかなと思います。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
ではまた。