NHKの番組が面白く感じてきた
帰省して3キロ太りました。たむです。
今実家に帰省しておりまして、テレビを見る機会が多くなっています。
ご飯の時にYouTubeを見るとなぜか白い目で見られるのでテレビを見ます。同じ動画なのになぜ媒体が違うと許されるのか僕にはわかりません。
「本質を見ようよお母さん」と言いたいところですがここだけの話にしておきます。
さて、テレビを見る回数が増えているわけなんですが実家に帰ってきてハマっている番組が2つあります。それは「プロジェクトX」と「笑わない数学」です。どちらもNHK制作の番組でプロジェクトXは再放送になります。
普段であれば深夜のバラエティ番組しか見ませんが、ハードディスクにたまたま録画してあったものを見てみたところドはまりしてしまいました。
プロジェクトX
これはガチガチのドキュメンタリー番組で、今普及している製品や建物の開発時の苦悩や歴史を追っていくものです。
どうしてここまで惹かれているかというとアイデアを形にするまでに途方もない苦労が必要ということを伝えてくれるからです。
食洗器の回では最初の製品化から40年間鳴かず飛ばずだったにもかかわらずあきらめずに開発を進め、小型化に成功し一般家庭への普及を果たしました。
姫路城の改修工事の回では城を支える25mの木を探し求め日本全国の森林を探索し、苦労して見つけた木材も腐っていたり、伐採の際に折れたりするトラブルにもめげずに改修工事を完遂します。
どの回に出てくる人も開発の大きな壁にぶち当たっても一切逃げ出さず、四六時中仕事のことだけを考え続けます。
そこにはワークライフバランスなどと言う言葉は存在せず、体が壊れる一歩手前まで全身全霊をかけて開発にあたっていました。
モノづくりのセンスを持ち合わせながらそれに決して頼ることなく想像を絶するほど思考を巡らせ、想像を絶する量の試行を繰り返しています。
これを見ると自分は本当の意味での努力を行ったことがあるのかと不安になります。
人生のすべてをかけて初めて新しいものを生み出せるということを気づかされ、これまでできない理由を述べていた自分の甘さを痛感しました。
まさかただのドキュメンタリーから得られるものがあるとは考えていなかったのでどんどんハマってしまいました。
笑わない数学
笑えないほど数学ができなかった僕ですがそれでも面白かったのがこの「笑わない数学」です。
パンサーの尾形さんがたった一人でフェルマーの定理やオイラーの公式などをボケ0で解説する番組になります。
この番組の面白いところは尾形さんがカンペガン読みであることがすぐにわかり、絶対に理解できてない人に教えられるところです。
高校数学で挫折した僕には到底理解しがたいことを有名な大学教授にわかりやすく教えられたところでアレルギーで蕁麻疹が出てきて拒絶反応を起こします。聞き手のアナウンサーが「ああ!なるほど~!」とか言っているのに自分は全くわからないと焦りが出てきます。
その反面、尾形さんが解説することで「いや、お前もわかってねーじゃん」という気楽な気持ちで番組を見れます。するとあら不思議、内容がするすると頭の中に入ってくるんですね。
おそらく、自分は数学ができないと思っているところに自分よりも理解できていなさそうな尾形さんが解説を行うことで「こいつには負けたくない」という思いが生まれてくるのだと思います。理解できるできないの前に大きく立ちはだかっていた心理的な壁を取り除いてくれる存在が尾形さんなのです。
面白いの基準
こう考えると自分の「面白い」の基準が少し変わってきたなあと思います。
今までは笑えるもの、コント、漫才、バラエティが面白い番組であり、それらをあまり作らないNHKは面白くないと判断していました。
しかし今では笑いの量も必要であるものの、それ以上に興味が湧く内容か、知的好奇心を揺さぶられる内容かどうかという点にウエイトを置くようになりました。だからNHKの番組がどれも面白く感じてきました。
巷ではNHK不要論とか受信料問題が話題に上がりますが、意外と存在価値があるものなんだなあと思いました。それと同時に僕も大人になったなあと一人で感心してました。
ではせっかくなのでNHKっぽく終わりましょう。ではまた。
終
制作・著作
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