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ジェンダーレスを体感する

ここ数年、誕生日になる節目にポートレート撮影をしてもらうことが続いている。

今年も「撮りたい!」と思ったものの、あいにくこの11月に大事な試験の受験を控えていた。

今の私では本気に集中して勉強しないと通らないであろう試験。

お楽しみ写真なんか撮って、ふわふわしている場合ではない!

だから、試験が終わったら撮ってもらおうということで、早めに撮影予約だけしておいた。



どういう写真を撮る?

さて、今回はどんな撮影テーマでいこうか?

せっかくだから、今じゃないと撮れないような非日常がいいなぁ。

そこでふと思い浮かんだのが、男装着物写真。

え、なんでそこに行く?

と突っ込みが入りそうだけど。笑

他にも宝塚っぽい写真とか。

銀幕映画っぽい昔のスターみたいな写真とか。

花魁とか、アニメのコスプレ。

色々イメージしてみたものの、どれもピンと来なくて。

そこで目に入ったのが、インスタグラムで見た男装着物写真。

男装だから、男ものの着物を着ているのは女性なんだけど、なんかかっこいいなぁ。

ちょっとミステリアスな世界観も興味深い。

正直私が男装して似合うかどうかは謎だけど(苦笑)。

「ま、自分が楽しめるならいいよね!」って自分で自分を納得させて(半ば無理やりに)。

エイヤーで申し込んだ。



こういう【こんな写真が撮ってほしいんです】系って、きっと依頼する側が色々とイメージをふくらませて注文した方が、カメラマン側はやりやすいかと。

でも、結局当日までほとんどイメージらしいイメージが浮かばなくて。

最後は「プロだから、何とかそれらしく撮ってくれるでしょう!」と完全に丸投げの他力本願。

これがのちに自分で自分の首を絞めることに、、、(苦笑)





無茶ぶり発動!?(笑)

当日、約束の時間ちょっと前くらいに着いた。

久しぶりのご挨拶もそこそこに、早速軽くイメージのすり合わせに入る。


女性カメラマンさん(以下、カ)
「どんなふうに撮ってもらいたいですか?」

私「えぇっと、ジェンダーレスな雰囲気の美男子っぽいのがいいかなぁ?」

私「そうそう、最近昔の韓国ドラマにはまってて。『美男子ですよ』のチャングンソクくんみたいなヘアメイクとかどうです?」

カ「彼のそのメイクは古いよ。昔韓国のアイドルがみんなやってたわ。目の周り黒くアイライン引くやつ。ま、とりあえずそれに寄せてみる?」

私「お、おねがいします(無茶ぶりだったかなぁ、、、)」





とりあえず見切り発車で、ヘアメイク、着付けを終えて、おもむろに撮影はスタート。

男装写真だから、アイシャドーとかつけまつげはしない。

リップやチークもほぼ無しで。

ヘアスタイルは、例のチャングンソクくんに少し寄せてもらい(笑)

オールバックで、後ろで毛をちょっとずつ束ねて固めてもらった。

着物は基本は男もので、アクセントに女ものを肩にかけてみたり。

撮影場所は、和室での室内写真を先に撮ってから、あとは紅葉が綺麗な近くの公園で。



案の定、撮られ慣れていないから最初はガッチガチで。

カメラマンさん泣かせだよね。

ま、表情が硬いのとか、表現力に乏しいのは、もうあきらめた。

それが私なんだし。

とにかくね、未体験を面白がれたら完成度は二の次でいいの。



完成写真を思い切って公開します!

ということで、撮影の一部をちょっとだけお見せします。

これらをアップすることを自分に許可するのに、何週間もかかっちゃったけど。














同じ人に撮ってもらったのに、振れ幅すごいかもー!?笑

ヘアメイクや衣装が違うと、所作も変わってくる。

前回は乙女レトロモダン
今回はジェンダーレス




初めての男装をしてみての感想

今回、初めて男装をしてみた正直な感想。


アンタ誰だ?

違和感しかないぞ。



写真の中の自分を見ると、とにかく心がザワザワして。

そもそもね、私の中にはスタンダードな男性像というのが無かったということに気づいた。

「男の人」って言っても、本当千差万別だし。

筋肉質な人がいれば、ほっそりした人もいるし。

性格も勇ましい人もいるだろうけれど、繊細な人もいるだろうし。


男気とか。

男らしいとか。

男たるもの泣くなとか。

逆に

女らしいとか。

女のくせにとか。

女々しいとか(←これは女性に対して言わないけれど)。



そういう性別で枠を作ったり、勝手なイメージを作ったりすること自体が、本当嫌だ。

普段からそう思っていたから、自分の中に好ましい男性像というのがなくて。

だから、「男性になりきってみて」って言われても、それができるはずもなく。

無理ゲーだった(笑)



◇ ◇ ◇ ◇ ◇

そして、3週間もモヤモヤした感情を温め続けて。

最終的に「不器用でも、私は今の私でいいんだ◎」というところに落ち着いて。

今こうやってnoteを書いている(イマココ)



一応の総括

かっこいい男装写真にはならなかったかもしれないけれど、貴重な経験はできたかな。

ジェンダーレスについて、改めて考えるきっかけになったから。

でも多分、もう男装をすることはないと思う。

率直に言って、あまり楽しいと思えなかったから。

心が全然喜ばなかった。

もちろん感じ方は人それぞれだと思うけれど。

私の場合は、同じ撮ってもらうなら、華やかに美しいヘアメイクをしてもらったり、綺麗な衣装を着せてもらったりして、シンデレラみたいな非日常の世界を味わいたい。

そっちの方が断然テンションが上がることが分かった。

渋くてかっこいい世界観には憧れるけれど、それは男装しなくても実現できるだろうし。



という訳で、アーティスティックな渋くてかっこいい世界観の表現については、もう少し追及していきたい。

これは今後の宿題かなぁ。




何やらオチがないよくわからない話になっちゃったけど。

久しぶりに感情が揺さぶられた体験レポでした。


ここまで読んでくれてありがとう♡

Tammy

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民緒(リメイクアーティスト)
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