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今どき「昭和でウェットな家族的経営」。みんなで田植え、トレーニング、サウナ。合言葉は「解体工事にホスピタリティを!」

タミヤホームの社風は「古くて新しい」


タミヤホーム代表の田宮明彦(たみや・あきひこ)です。

高校時代、私はスポーツの名門、浦和学院のラグビー部主将でした。私がモットーとしていたのは、適材適所を考えた上でのチームワークです。

人には、長所と短所が必ずあります。それを認めること、活かすことでチームをまとめ上げ、勝利へと導きました。ラグビーというスポーツでは特にその考えが重要です。

身体が大きい人、小さい人。足が早い人、遅い人。頭の回転が早く全体を見渡せる人、ひとつのことだけに集中して継続できる人。

適材適所に配置をし、戦略を立て、パズルのピースを埋めます。まさにラグビーでよく言われる、
One for all,
All for one.
 
の精神でチームをまとめ上げる考え方は、現在の事業運営にも活かされています。広い視野を持って長所を活かし、チーム全体でチームの短所をフォローする体制を整えています。

タミヤホームの職人は、話すことが苦手な人や相手の話を聞くのが苦手な人が多い。しかし、仕事は丁寧で早いのです。

一方で営業は、聞くことや伝えることを得意としています。

営業と職人の職の領域を細かくすみ分けし、仕事がしやすい環境に整えている。これが、お客様へのホスピタリティに通ずると、確信しています。

ウェットで昭和的な家族経営で社内メンバーにもホスピタリティ

一緒に汗を流すのもタミヤホーム流。後ろ姿は私、田宮です

ときに社員とはキャッチボールを行い、汗を流します。社員の誕生日にはお祝いメッセージを、年始にはお酒を贈ったりします。

遅くまで残って仕事をしている社員は、家まで自らクルマを運転して送ります。社員の家の前まで「最近どう?」みたいな話をしながら。トレーニングをともにし、一緒にサウナで汗を流すこともあるんです。

また、私の妻の実家が農家のため、社員から希望者を募って田んぼ仕事を手伝いにいくことも。今ではそのお米を買取り、お得意先にタミヤホームのネーム入り贈答品としてお配りしています。

この取り組みは、チームの一体感の醸成に役立っていると考えています。

田宮のネーム入り贈答用のお米「心をコメて米」

 私の外見からは「IT企業の社長さんですか?」と言われることもあります。ところが当社は、私の見た目に大きく反して、かなり「昭和的なウェット経営」かと思います。

タミヤホームはまだまだ社員数が少ないので、事務所内で「今日の調子はどう?」、離れている事務所に電話で「どんな感じ?」。マメに声をかけて気を配っています。

ときには私が今、考えていることや来年、再来年の目標から逆算して「だから今こうしなきゃ」という話をし、ビジョンの共有を頻繁に行っています。

「タミヤホームがどこへ向かっていきたいのか」、リーダーとして熱く伝え続けることが重要です。「社会を良くしたい」「お客様に喜んでもらいたい」との想いをしつこいくらいに伝え続けることで、チームとしての一体感を育み、目的意識をぶらさないようにしています。

夢を共有し、一緒にその夢を見ることでメンバー全体の士気や情熱、パフォーマンスが上がると考えています。そのため、特に「直接、言葉で伝える伝え方」にはこだわりがあるのです。

ただ、チームワークの組み立て方や一体感を醸成する重要性はラグビー部の主将時代に学んだことですが、前職時代は今とは真逆でした。

というのも、接待漬けで社外の方とばかり会食していました。現在はすっかり会食を控え、社内メンバーとのコミュニケーションを重視し、話をし、気にかけ、夢を共有しています。

 もちろん2020年にタミヤホームを継いだあとも失敗はたくさんあり、成功だけしているかに見える部分は氷山の一角です。ただし、メンバーには失敗を恐れてもらいたくありません

チャレンジを恐れることなく「お客様や周囲に喜びをどう提供するか」にフォーカスした意識付けを身につけてもらいたい。そのため私は、社員の提案に対して「ダメだ」とは基本的に言いません。なるべくみんなの長所を活かせる方向性はないか、熟考します。

売上や案件の受注が得意なスタッフには、営業に特化してもらいました。その彼が苦手な見積書作成はサポートスタッフに依頼し、クロージングに徹底して専念してもらいました。その結果、毎月のように多くの案件を受注し、会社の成長に大きく貢献してくれました。

一方、売上にコミットするような案件の交渉が不得手なスタッフは、現場の管理やフォロー、見積書作成などサポートスタッフにシフトしてもらいました。現在は、居心地の良さを感じて生き生きと働いてくれています。

縁の下の力持ちが存在することでチーム全体の生産性が向上し、スピード面でも改善されて効率が良くなりました

メンバー同士が思いやればお客様にもホスピタリティ精神を発揮できる


場合によってはメンバーと一緒にトレーニングを行い、目標達成・成長意欲を養うこともあります。また、スタッフを連れてサウナへ行き、精神力を鍛えるべく意識・意欲の向上を図っています。

その意味では体育会系の昭和型経営ですね。古い業界だということもあり、ウェットなコミュニケーション方法がまだ有効だと考えています。

今の世の中のやり方に合っているのかは分かりません。ただ、魂でぶつかり人間にできる活動を地道に行うことが重要だと考えています。メンバー同士が人間らしく思いやり、それがお客様の喜びや幸せを生むホスピタリティ精神につながれば、私たちに存在意義が生まれます

解体業で稼ぐというよりも、世の中の役に立ちたいのです。現状の当社の規模のフェーズとしては、人間同士の関係性を太くするこの方法が、最善だと考えています。

こうして社内外にホスピタリティ精神を浸透させることで、
解体業界をより良くし、タミヤホームの事業を拡大させてまいります。



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