明日、11月9日の「どうぶつえんものがたり」
こんにちは たみおです。
いよいよ明日、天王寺動物園での公演です。
とっても楽しみ・・・!
そもそも私は感動のメーターの針が緩く、周りが引くくらいの感動屋なんです。ブンッと簡単に振り切れる。長女を妊娠したと分かった病院の帰り道、お爺さんが道路をゆっくりと渡る姿を見て、ああ、この人はこんなに長く生きておられたのだな、とブンッと泣いた思い出があります。命の始まりと果て。そこにある月日。ブンッとなります。
そんなこんなで 手話通訳の方々とご一緒する11月9日土曜日の天王寺動物園。私はすでに胸いっぱいです。熱苦しく色んな方向に飛ぶ文章になりますが、最後まで読んでくださると嬉しいです。
手話通訳といえば
2023年、スーパーボウルハーフタイムショーでのパフォーマンス。
一時話題になりましたよね。リズム。パッション。歌詞を現す表情。長い爪が優雅に空間を舞い、その指先の美しさには目を奪われます。
動画のコメント欄に「Shes not just an interpreter shes a PERFORMER」とありました。「彼女は単なる通訳者ではない。彼女は表現者だ」
私も先月末、毎日新聞社の前田さんと手話通訳のコーディネートをご担当された久保沢さんとのお打ち合わせの時に、同じことを感じました。
2人の俳優と音楽家と歌い手(俳優)。その5人の表現者の中に、手話通訳という表現者が加わる。久保沢さん曰く、「手話通訳が加わることで表現の力が増す」まさしく。
手話は全く違う言語。手話通訳さんは言葉を聞いて、翻訳をしている。同時通訳の場合、話し手と通訳さんの間にずれができるのですが、舞台での手話通訳では、すでにある脚本を翻訳されるため、セリフと同時に手話をされます。そしてセリフをほぼ覚えておられるのだそうです。
事前に、ある場面の手話を撮った動画を見せていただきました。
俳優の言葉と重なったから初めて分かった、手話のリズム。リズムがそこにありました。言葉のリズムと同じように。感動。
なんていうんでしょう。
言葉の別の側面が急に現れたというか。
音と手話、言語も違うし出力も違うのですけど、違わないというか。
伸ばす感覚のアンテナは確かに同じなんですね。
inclusive/インクルーシブ(包括的)という言葉が、久保沢さんの言葉も相まって、どういうことか感触を伴ってわかってきました。音が聞こえない。それ故に増す何か。それ故に増す表現。
知るたびに私の中で''問い''がどんどん生まれていきます。
問いが増えると可能性も増えていきます。
セッションけけ蹴れれれれれれれれれ゛れ
(↑我が家の猫が今キーボードを踏みました。)
セッションすること
前回も書きましたが、どうぶつえんものがたりは「朗読劇」です。
俳優さんは脚本が書いてある本を持ち、それを読み上げながら演じてくださいます。朗読といえば、京都の老舗の朗読ユニットグラスマーケッツの佐野真希子さま。こちらで佐野さまの素晴らしい朗読が聞けます。https://podcasters.spotify.com/pod/show/kinokosama
言葉の粒がひとつひとつ浮き上がっていきます。こちら、ただ知って欲しいだけでピックアップさせていただきました。素晴らしいのでぜひ。
さて、当方の朗読劇はというと、いわゆる朗読とはまた違い、本という小道具を用いた表現になります。
同時にウミネコ楽団のお二人による音楽の生演奏も加わります。
そして今回は、椅子に座らず、俳優さんたちは立ち、時に歩き回ります。
この''立ち''の演技スタイルを選んだのは、SDGzooさんが組まれた、王子動物園→京都市動物園→天王寺動物園の''動物園ツアー''があったからなんです。ウミネコ楽団さんともご一緒しますし、私たちはツアーをする''バンド''のようでありたいな、と考えました。''劇場''には会いにきてもらうけれど、''動物園''には私たちが会いに行く。そんなイメージ。
そして環境が全く違う三つの会場と、出会う方々と、セッションをしたい。
今回ご一緒する、手話通訳の三名の方。
三田宏美さん、井上友裕さん、髙口春野さん。
御三方には当日の朝にご挨拶いたします。
どんなふうに、お客様に見えるか私も予測がつきません。でも、予測がつかないことってワクワクします。音楽と物語はそれでも確かにここにあります。そして何より、物語を届けることができなかった人たちに、届く可能性がここに増えました。ただただ胸がいっぱいです。
まだ明日にもなっていないけれど、
あの時始めてよかった、と思う気持ちがあります。
これも''始まりと果て。そこにある月日''。
そんなこんなで、明日、お時間ございますか?
手話通訳をご検討されている舞台製作者の皆様もご覧いただければ嬉しいです。私もとても楽しみです。11:00から上演いたします。
可能性を増やしていきましょう。
読んでくださってありがとうございました。
また書けたらいいなあ。
たみお