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「どうぶつえんものがたり」のこと

こんにちは、たみおです。
みなさん、お元気ですか?

高校生の頃、野田秀樹さんの舞台「KILL」をNHKの深夜放送で見て以来、舞台ってすごい! と感動して、デザインの道に進みたいと学んでいたデッサンやアレコレもすっ飛ばして、舞台の道に入り、20年以上経ちました。

''ユリイカ百貨店''という屋号で、京都で舞台製作をしています。

そこから営業のバイトや百貨店の売り子をしつつ舞台の製作費を稼ぎ、結婚して、子供たち三人を産み育て(現在進行中)、タイに一年住み、また京都に戻ってきています。
短くいうと私の人生はそんな感じ。親に守られてきた学生時代から、舞台を通して世に出て、人や社会や暮らしと出会ってきました。

いろんな人に助けてもらいつつ、いろんな物語を書いて上演してきました。今日は、そのうちの一つ。雑記になりますが「どうぶつえんものがたり」のことを。

どうぶつえんものがたり


架空の動物園、青木動物園を舞台にしたシリーズ作品、6作あります。
一作目の「良き夫婦の日」は2013年11月22日が初演。
(今から10年以上前!)

今作は、2009年に妊娠したことをきっかけに舞台を辞めて、2013年にもう一度作ろうとした時のものです。子育てしつつ舞台をやってみる。その始まり。

私はとにかく作りたい欲が強く、思いつくとほんと際限がないので、取り組む前に枠(制限)を見つけるようにしました。今も、いろんな枠(制限)を自分に課して舞台を作っています。
2013年初演の今作は以下の条件から作り始めました。

・稽古の場所を家でできるように(子供が稽古場にいても大丈夫なように)
・俳優さんに出演料を出せるように。
・ちゃんと自分の想い入れを持って取り組める作品を。

それから、
おそらく子育て中はなかなか物語の世界(土地)をゼロから作り出すことはできないから、ある一つの世界を作り上げて、その世界を元に、いくつものお話を書けるように。(これは続けていくことで、そんなことなかった・・・と気づくのですが)

そんなこんなで思いついたのが
・朗読劇にする
・青木動物園を舞台にする
・家族を描く

様々な動物が暮らしている場所。飼育員さん、来園者さんがいること。子供心と大人心が触れ合う場所。広い世界の中の小さなランドであること。物語の種がたくさんある場所。動物園。

どうぶつえんものがたりシリーズの一番最初の告知用写真

最初に出演してくれたのは、森本久美さんとDannyさんでした。
一作目の「良き夫婦の日」は、世界的歌姫のトオコさんと、チンパンジーの飼育をする星野さん夫婦の物語です。
Dannyさんは次の世界に行ったので(こういう書き方しかできなくてごめんなさい)、なおのことこの写真は宝物です。左京区のアカツキ珈琲で、俳優2人で描くんだよ、とDannyさんに話した時、「会話ってケンカだよ。いろんな考えがある2人が、わかり合いたくてぶつかり合うんだ」と話してくれたのも宝物。
この時点でオンライン稽古(Skypeで!)もしていました。

動物園といえば、京都市動物園

保育園や小学校の遠足。家族で行く場所。京都で産まれた私にとって京都市動物園は思い出の場所です。小さな私が、大きな象に圧倒されたのを覚えています。
2017年には、その場所で上演をしたくて、クラウドファンディングを実施。二作目の「私の恋した青木さん」を京都市動物園さんで上演させてもらいました。飼育員さんとのアフタートークもさせてもらえて、やる側としても味わい深い時間でした。

こちらで使用させてもらったイラストは、その前の公演を見てくれた友人が、
アンケートの裏に描いてくださったものなんです。


2024年、毎日新聞社主催SDGzooさんに今作を見つけていただき、9月に兵庫県王子動物園、そして10月には、京都市動物園で上演させていただきました。2017年に飼育員さんとしたアフタートークも、企画された方の計らいで、飼育員を目指す学生さんとのトークに。

11月9日に毎日新聞社主催の「動物園で学ぶSDGzoo」天王寺動物園で「どうぶつえんものがたり〜私の恋した青木さん〜」を上演します。

photo by Shiho Takamori 写っているのは中村こず恵さん、渡部ももさんです✨

第二作目に当たる「私の恋した青木さん」は、青木動物園の園長である青木さんと、その妻のキミコさんの物語です。象を迎えることで動物園が完成していく様子と、家族が作られていく様子を同じ並びで描きました。
脚本を書いていたあたりに、3番目の子供(息子)が生まれました。「私の恋した青木さん」の中に登場する息子''そうたろう''は、当時の私が我が子と重ねて、祈る想いで名付けたんだろうと思います。

自分で書いたのに、だろう、というのは不思議だけれど、書いている間の記憶がほぼないため出てくる言葉。そして何年も経って読み直して感じる「祈るようだな」という感想は、子供と共に暮らしながら、作ることや愛することを辞めないでいたい、と願いつつ、衝動と現実のバランスを取ろうとしていた過去の私(書き手)がチラチラと脚本から見えてくるから。

青木さんの妻であり母であるキミコさんが眩しいんです。

兵庫の王子動物園、京都の京都市動物園とご来場くださったお客様、ありがとうございました。大阪の天王寺動物園は、11月9日土曜日11:00から。ご来場いただけたら嬉しいです。お申し込み先、貼っておきますね。↓

https://passmarket.yahoo.co.jp/.../detail/029x2i1gbk041.html
「動物園で学ぶSDGZOO®︎」
『どうぶつえんものがたり〜私の恋した青木さん〜』
 2024.11.9 会場/天王寺動物園
 脚本.演出/たみお @tamio_everywhere
 音楽/新井洋平 @yoheiarai
 演奏/ウミネコ楽団 @umineco2011
    五月エコ 新井洋平
 出演/中村こず恵 @nonohana_kyoto
    大木湖南 @pianotoohanashi
 歌/渡部もも @momo.desu.watanabe
 音響/三橋琢
 主催/毎日新聞社

今回は、手話通訳さんがご一緒してくださります。
こちらは次回、書けたらいいなあ。

読んでくださってありがとうございました🙏
今日も良き1日をお過ごしくださいね。

たみお



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