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高正答率の問題をどのように確実に得点するか

「医師国家試験は
 みんなと同じことをしていれば
 (簡単に)合格できるから」

医師国家試験を無事合格した大半の受験生や
予備校講師、そして多くの現役医師たちが
口にするアドバイスの代表例です。

もちろん、それが全てなのですが、
実際の受験生と喉元の熱さが通り過ぎた人間たちとでは
同じ言葉であってもニュアンスが異なることに
注意を払うことが大事だと思います。

受験生であれば、
本番が近づけば近づくほど
精神的な負荷や不安感が日に日に累積されるでしょう。

毎年のように
年が明けた頃くらいからSNS上の受験生が
悲鳴や嘆きに似たコメントや心情を露わにするのも
当事者にしか分からない心理状態なのだと思います。

近年では、
医師国家試験は高正答率の問題が大半を占めます。

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参考) medu4 websiteより引用 https://medu4.com/general/114


第114回 医師国家試験の合格基準
(1) 必修問題 158点以上(197点満点)
(2) 一般問題・臨床実地問題 217点以上(299点満点)
(3) 禁忌肢問題選択数 3問以下

参考) 厚生労働省 websiteより引用 https://www.mhlw.go.jp/general/sikaku/successlist/2020/siken01/about.html


このmedu4の円グラフと
医師国家試験(第114回)の合格基準とを踏まえると
「正答率の高い問題をいかに確実に得点できるか」
合否の分かれ目になるということが明確です。

極端な話をすれば、
合否にさほど関与しない「正答率の低い問題」が
全問不正解であっても合格できる可能性が残る
ということになります。

「なら簡単だ」と
聞こえてしまうかもしれません。

ただ、確実に合格できるほどの
本番でのパフォーマンスを発揮することは
思いの外、平易ではないと考えています。

理由は、本番に起こることと
準備期間での演習とのギャップにあります。

(結果的に)高正答率の問題を
本番でエラー無しに確実に得点するには
以下に挙げる本番中のイベントを意識して
対策を練ることが重要です。


本番中に必ず起こること
・未知の事項に遭遇する
・正答率が見えない
・正解の選択肢が試験中には判明しない
・出題のジャンルがシャッフルされる
・ケアレスミス、各種バイアスが多発する
・不安や精神的な負荷がかかる
・休憩時間に周囲が騒つく


一方、直前期の演習では
・ほぼ既知の事項ばかりに収束される
・正答率を確認できる環境下にある
・正解の選択肢をすぐに確認できる
・出題のジャンルやテーマも既知
・ケアレスミスや各種バイアスが軽視されやすい
・本番ほどの精神的ストレスがかからない
・試験会場の雰囲気は日常に存在しない

というギャップが生まれます。


知識や模試の実力が十分でも
残念ながら医師国家試験の合格基準に
達しなかった過去の受験生たちと
丁寧に原因を分析していくと
上記の「本番中に必ず起こること」のどれかに
大ダメージを負わされるケースが
いかに多いかが判明しました。

その対策の集大成が
自著「医師国家試験の取扱説明書」なのですが、
305ページにエッセンスがまとめられているので
ここで紹介したいと思います。

スライド9


どれも当たり前といえば当たり前のことですが
これまで医師国家試験で不合格になった方の
原因分析とその対策が凝集されたPower Phrase集です。

きっとこれからも
多くの受験生をサポートしていくことを
自信を持って約束できる格言たちですので
お役に立てたら幸いです。

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民谷 健太郎
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