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来客、耳鼻科、更年期。

昼から来客。数日前に「三味線弾きの子が、皮張りの道具を引き取りにうちに来るし、背が高くてイケメン」と夫から聞いたばかりである。
(元々夫の曽祖父が東本願寺の近くで三味線の皮張り屋をしていた。義父は家業を継がず、当時の電電公社に勤めていたのだが、皮張りの道具は受け継ぎ、後年、夫に道具一式を託した。)
三味線弾きのアツシくんは今風の出立ち、かなりの長身で、パッと見た感じは山から降りてきてたくましくなった東出昌大という印象である。お茶をしながら、もちろん三味線の話になるのだが、専門的なことは何を喋ってんのかよくわからず、へーとかほーとか適当に相槌を打ちながらふたりの会話を聞く。静かな青年だが音楽への探究心、情熱はかなり熱いようだ。盆踊りの話題になり、江戸時代中期から浄瑠璃くずしの音頭が愛好され、そのリズムに乗って踊りが生まれたとする、文七踊りが地元で有名だと知り、夏にぜひ来てください、とお誘いいただいた。楽器は一才使わず、音頭取りと掛け声だけで踊るらしい。これはぜひ踊ってみたい。三味線演奏の動画をみんなでみる。古きを知り新しい表現への可能性も感じる演奏。余談だが先日遊びにきてくれたヤスヨさん大絶賛のお茶を本日もだしたら、ぐびぐびとビールのように飲んでいた。こんなに茶を何杯も飲む人ははじめてだ。やはりおいしかったのだろうか。シャイなかんじなのでその辺がよくわからない。16時前息子が帰宅し挨拶する。まさかのアツシ家で飼っている犬の名前と息子の名前が同じだった。そんなことある?一緒におやつを食べて談笑。その後息子の耳鼻科受診。中々呼ばれないなあと待っていたら、診察中の患者と先生のやりとりが聞こえてくる。93歳の高齢の女性は、前日にお風呂場で転倒し顔を強打、痛み止めが効かないから多めに出して欲しい、先生はこれ以上出せない、そんな押し問答を繰り返している。先生も優しく聞くので、全然会話が終わらない、そしてまた繰り返されるというコントみたいなループを息子と顔を見合わせながら10分ほど聞いた。いやしかし、家族は大変やろなあ。帰宅して、晩飯作り。チキンドリア。かんたんで旨い。最近はずっとコウケンテツのYOUTUBEを血眼で見て鬼リピしている。先日つくったポークトマトシチューにいたっては、ふだんわたしの料理に眉間にしわを寄せる息子が、「うまいうまい」と何度もおかわりしてくれたのである。今日も全国の主婦たちを救っている。個人的国民栄誉賞を贈りたい。食後、息子がスマホのことでぐちぐち文句をしつこく言ってくるので、ブチギレた。なんてことのないことなのだが。もう更年期のせいだ。基本イラつくときは、生理か更年期のせいにしている。しばらくしてお互いに言い過ぎたと謝った。鬼ギレ→後悔→反省、この繰り返し。あの耳鼻科のおばあちゃんとなんら変わらない気もする。


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たみい
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