人生のまさか。
自分の人生でこんなことはしないだろうと、思うことが、生きていると度々起こる。
ひとつは、ふて寝である。
ドラえもんに出てくるのび太のように、布団をかぶって不貞腐れるというあれだ。
あんなこと、実際するの?と思っていたが、30過ぎて、夫とケンカしたり、イラついた日は、9割方、わたしはふて寝をする。
絵に描いたように、「もう、寝る!」と家族に言い放ち、家事と育児を放棄して、布団をかぶって寝るのだ。
だいたい5秒ほどで寝れる。
次の日は何もなかったように、すっきりとした朝を迎えられるからとてもいい。
ふたつ目は、道端での立ち話だ。
幼少期、母と歩いてると必ず知り合いのお母さんに会い、母同士で長い立ち話をする。
待たされた子供は退屈極まりない。
そんな喋ることある?と思っていた。よく聞いてみると、中身があるようでないような会話ではないか。
大人になってからも、道端で話し込む主婦を見たら、あの姿はおばちゃん感丸出しだなと、うっすら軽蔑さえしていた。
しかしだ、昨日息子と不燃物のゴミ出しの帰り道、知り合いのママさんに会い、PTAの役員の引継ぎがどうだの、あれはどうなった?だの、軽い立ち話をして、子供に「早く帰ろうよー」と言われた。
はっとした。
まさか自分が!
一瞬くらっとしたが、生きていたら、こういうことも起こるだろうと開き直った。
生きていると、そんなことの連続だ。
そのほかに自分の人生でそれだけはしないだろうと思うことは、椰子の木のある南の島でバカンス。プライベートビーチでトロピカルジュースを飲みながら、ゆっくり読書、である。
2017.4.26『もそっと笑う女』より
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