見てられない

先日スタバに行った際、目の前で３０代前後のサラリーマン（アパレル系だと判断）が、派手に飲み物を床にぶちかましていた。

一瞬でアフリカ大陸のように広がるカフェオレ。
恥ずかしさからか、サラリーマンはひたすらあたふたして、紙ナプキンでふこうとしている。
見ると、隣の２０代のサラリーマンにまで、被害がおよんでいるではないか。そしてその彼は（社会人三年目くらいと判断）、怪訝な顔して、棒立ちである。

大きなアフリカ大陸を拭き取るのに、
紙ナプキン、何枚いるねん。

ああ、見てられないと思い、わたしはスタバの店員に、
「あそこで飲み物こぼしてはる、雑巾もっていってあげて」と、おばはん丸出しの対応をすると、すかさず店員は飛んで行った。
アパレルサラリーマンは、見事な赤面で、被害を被った若手サラリーマンの方は、やはり怪訝な顔をして棒立ちのままだ。

店員が掃除を終えてその数分後には、二人とも涼しい顔で何事もなかったかのように、スマホやパソコンに向かっていた。

昨日、５歳の息子が大量に床にスープをぶちまけ、やはり「あちゃー」という顔をして、棒立ちで、スープのしみを見つめていた。

お前もか。

2018.3.15『もそっと笑う女』より