踊って、笑って、生きて。
保存会の新年会。朝から郵便局行って、着物と格闘する。わたしの着付けの先生はYOUTUBEの動画である。首を傾げながらだいぶあほな顔しながら帯を巻く。実はちゃんとお太鼓にできた試しがないので(銀座結びとか、楽なほうへ逃げる)ちゃんと結べるか一か八かだった。もし変な感じだったら、半幅帯にして羽織りを羽織ろうと思っていた。まあ、なんとなく結べたのでよしとした。着物を着るときは、完璧にしようと思わないこと、まあ、こんなとこかな、くらいが気楽なのだ。着物は先日いただいたものだ。サーモンピンクで、40過ぎのおばさんにはやや若すぎるかと思われるが、こんな華やかな着物着る機会はないので、新年会やし。会場へ向かうと、今年は着物の方が多かった。先生は粋な縞柄の着物でカッコよかったし、大島紬のこれまた粋な着物、シックな色合いだったり、作家さんの着物だったり、見ているだけで楽しい。それぞれに個性があって。やっぱり着物って人のためにあるんやなあと思う。席につき、阪神淡路大震災の黙とうのあと、市長や市議会議員のあいさつ、乾杯し、食事をいただく。わたしがくじ引きで引いたテーブルには、70代、80代、90代!のお姉さん方が。もうみんな年齢よりも若すぎて笑てまう。なんでそんなにお若いのですか。そしてみんなよく笑うテーブルだった。90代の方なんて昭和10年生まれとかで、戦前、戦時中、戦後の話をたくさん聞いたり。「防空壕でお餅焼いて叱れた話」とか、「終戦のあと母が病気で他界して、10歳やったけどその日からご飯の用意は全部わたしがした。下に弟妹が3人いて、いちばん上やったから。せやけどご飯なんて炊いたことないから、焦がしたり、芯硬かったり、毎日失敗して、近くに親戚もいなかったから教えてくれる人誰もおらんくて。もう毎日きょうだいを育てていくのに必死で。ここで言えん苦労たくさんしたよ。せやから結婚してからの方が楽に感じた」こんな話をさらっと語る90代。みんなそれぞれの人生があり、いろんな道を歩んできて、そして目の前で楽しそうに笑い飛ばしてる。生きる道標としたい。食事を終え、舞台で踊りの披露の後、輪になって総踊りした。人生、踊って笑って、楽しんで。そんなふうに生きていきたい。
お・ま・け
今日のきもの