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おばさんであることをちゃんと引き受ける


「姉さん、いいワンピース着てるじゃない
どこで買ったの?」


「そお?(うれしさが一瞬滲み出るが涼しい顔)
近くのショッピングモール
同じのまだあるかどうかわからないけど」


「いいなあ
帰りに寄ってみてみようかなあ」




圧倒的に物が豊富な都会で暮らす叔母が、田舎の小さなショッピングモールで見つけいい買い物をした姉(うちの母)のことをうらやましがり、むき出しにはしない優越感を匂わせるうちの母との会話。
幼少期に目の前でみて、なんだ、このやりとり?文脈以外のふたりの感情がめちゃくちゃめんどくさ、と思ったことを覚えている。
当時ふたりは30代半ばから後半くらいの年齢だったと思うが、今の30代より見た目も立ち居振る舞いもしっかりとおばさんだった。あの頃はみんな、ちゃんとおじさんおばさんを引き受けていたような気がする。

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たみい
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