『御の字』
「御の字ですよ!」
ってフレーズを使いますか?
*特にすぐれたもの・こと・人
*極めて満足なこと
・・・を意味する
尊敬語の『御』が
「大切に扱うべき」という意から
「感謝したいほど良い結果が出たとき」
に使うようになったとか
とのことですが
「まぁまぁ」の結果の際に
『いいっていいって
御の字の出来映えだよ!』
・・などと耳にもしますよね
尊敬語と謙譲語
「尊敬語」
相手の動作や状態を高めることで
敬意を表す
(お会いになる・書かれる)
「謙譲語」
自分の動作や状態をへりくだることで
間接的に相手を敬う
(お目にかかる・お書きする)
この日本の敬語文化の最たるモノが
招待状の往復葉書だ
●出す側は
「御出席・御欠席」と敬意を表し
自身への宛名には「行」と記す
●そして返送する側は
「御」の文字を二重線で消して
「行」を「様」に書き換える
最初から「御」をつけず
最初から「様」と印刷しておけば
・・・もはや何ら問題ないのでは
とちょっぴり思ったりもしますが
とはいえ
*招待状を送る側だとしても
*招待状を返す側だとしても
その慣習には間違いなく沿うだろう
テクノロジーでクリア
敬意を表すことや
そのやり取りにおける重要性を
担保する意味では
大切なこととは重々承知だ
そういったことを
伝承することに意味もあるだろう
しかしながら
ここまでタイパだコスパだエコだ
はたまた
便利さや合理性を求める時代に
どうせ消されたり書き換えられるのが
わかっているモノを
わざわざ印刷することって何なんだろう
しかも今後間違いなく
ほとんどのモノがアナログ(郵便等)ではなく
デジタルで済まされる流れ・・・
(出欠もご祝儀も
「ピピッ」で完了w)
既に宅配便の差出し用紙・・・
自分の名前の欄に「様」と印刷されたまま
目上の人に送っているし
・・・送られても来るし
そこに目くじら立てる事もなければ
そんな人も居ない(と思う)
更に言えば
その感覚や慣習を身につけていなくても
オフィシャルな文章を書かねばならぬ時は
ChatGPTを筆頭に
驚くべきスタンスで
(むしろ正しく)書いてもくれるw
ON
残したい文化であることは認める
しかしながら
「無意味」に近い行為であったりもする
(こういった「モノ」が散見している)
そしてこの手の
文化やモラルやマナーには
「罰則」がない故に
間違いなく退化(風化)していくことだろう
『それって御の字だね!』
と口にすれば
「久しぶりに聞いたよ」
・・なら未だ良いが
「何ですか・・それ?」
「ONのG・・」
何かの略語ですか?
そんなことを言われる日・・・
気付けば消え去ってること・・・
そんなことだらけの
潮流と時世にしがみ付かぬよう
諸々を準備しておこう
・・・と今日も思う
#322
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