パチンコやめるは嘘つきの始まり

パチンコにハマってはや10年。これまで数えきれないほど負けてきた。いったいいくら負けたのかわからない。200万はかたい。300万くらい負けているがしれない。負けるたびに、「もうやらない」と宣言し、案の定、その宣言を破ってきた。おそらく100回くらい言ってきたと思う。今日は朝から晩までパチンコ・スロットを打って、12万円負けた。開店と同時にジャグラーを打って凱旋を打ってサラ番を打った。この時点で既に3万負けていたが、コンビニに行ってクレカのキャッシングを利用し5万借りた。その金でひぐらしのパチンコを打った。むかし5万発ぐらい出している人を見たのだ。負けなんて取り返せる。2時間もかからずに金がなくなったので、コンビニへ行きまた2万借りてきた。5万発出れば取り返せる。ひぐらしは1300回転回して単発が2回だった。5万発どころか1000発も出なかった。その出玉は全て呑まれた。別の台に移動した。金がなくなったのでまた金を借りた。いったい自分がいくら借りたかもわからなくなった。とにかくたくさん借りた。で、財布の中は空っぽになった。

もうやめると宣言したところでまた行ってしまう。バカは死ななきゃ治らないというが、まさにその通りだと思う。おれのようなバカは本当に死んでも治らない。

パチンコは金が増えればいいなと思って行くはずなのだが、困ったことにおれにはその感じがなくなっている。金なんてどうでもいい。増えれば嬉しいが、金がなくなっていくことに腹も立たなければ不安もない。昔はちがった。出ないとムカついた。回らないとイライラしていた。でも、今日のおれは、最近のおれは、それらを気にしない。ただ台の前に座り、ハンドルを握る。それだけが目的のようだった。

やめると行ってもいずれ行く。いったいどうすればいいんだろう。行くのは自分の意思でしかない。誰かに連れて行かれるわけじゃない。自分の足でパチンコ屋へ向かい、自分の右手でレバーを回している。どうすればいいのか、なんて悩むのが馬鹿な話だ。簡単だ。行かなければいい。パチンコをやめるとは言わない。ただ、パチンコ屋には行かない。パチンコはやめない。ただ、パチンコ屋には行かない。