ペヤング超大盛を持っていたら、警備員に追いかけ回された。
大学に入ってすぐ、イベントに出てパフォーマンスをすることになりました。
学部の人たちがほぼ全員参加する伝統行事的なイベントで、何もわからないまま先輩の口車に乗って参加することになりました。
あの時期は、時間に追われながらも楽しい日々で、何もしていないのに気がつけば1ヶ月で7キロ痩せていたことを覚えています。
学校はそこそこ早い時間にしまってしまうので、練習場所はもっぱら駅前にある、街灯もそんなにない大きな公園。
毎日のようにほのかな明かりを頼りに打ち合わせや練習をしていました。
そんなある日のこと。
毎日終電ギリギリまで練習をしていたので、だいたい駅前のコンビニで何かを買って練習場所まで持っていくのが日課だった私は、たまたまペヤングの超大盛を買ったんです。
お湯を入れて、店を出た時、あることに気が付きました。
練習場所まで歩いて向かうと5〜6分経ってしまう。
普通に持っていくと麺がふやけてしまう。
どうしよう…。
走って向かうか…?
いや、当時のペヤングの蓋は上からカパっとはめるタイプだったので、お湯がこぼれやすいものでした。
火傷してしまう可能性もあるので、それはできない。
どうしようか…。
とりあえず早足で歩いていると、練習場所に向かう道中に長ーい側溝があることに気が付きました。
私は閃きました。
側溝にお湯を捨てながら歩けば一石二鳥だ!
そして、3分ほど経った後、その作戦を実行しました。
ペヤングの右隅からキレイな放物線を描いて側溝へ落ちていくお湯を眺めながら練習場所に向かいました。
3分の2くらいを捨て終わり、友人たちの元へ着く間際のことでした。
後ろから足音が聞こえました。
なんだろうと思って振り向くと、どこからともなく現れた警備員の姿が。
間違いなく私に向かって走ってきています。
反射というのは怖いもので、追いかけられると逃げてしまうものですね。
その結果、10mくらいではありますが、ペヤングを傾けた状態の私と警備員さんの全速力の追いかけっこが始まりました。
なぜか警備員に追いかけ回されている私に爆笑する友人たち。
最終的に「ちゃんと事情を説明したらわかってくれるだろう」と思い、スピードを緩め、ペヤングを見せると軽く注意されてその場は収まりました。
今となって考えてみると、謎の無色透明の液体を撒き散らしている後ろ姿を見て、ガソリンや灯油の類を撒き散らしているように見えたのだと思います。
まさか歩きながら湯切りしてると思いませんよね。
紛らわしいことをして、大変申し訳なかったなと反省しています。
この出来事が起こったのは、十数年前のちょうどこの時期。
せっかくだったので、久しぶりに食べることにしました。
いまや蓋のデザインは印刷となり、湯切りも簡単にできるようになりました。
これだったら多少走ってもこぼれる心配はなさそうですね。
そんなペヤングは、なんと今年で発売45周年!
意図せずメモリアルイヤーでした。
おめでとうございます!
また夜の公園で美味しく食べたいものですね。