Turnover「Peripheral Vision」を聞いた


 まもなくリリース10周年を迎えるそうで、それを記念してアメリカでツアーやるみたいなポストが流れてきた。今が旬なので聞くなら今だと思います(?)
 TurnoverはYouTubeのスタジオライブの映像が流れてきて知ったのが最初だった。「Turnover」って聞くとFugaziの曲名の方をイメージしてしまって、なんとなくエモとか、ポストハードコアっぽいやつなのかな〜って映像見ると、案の定ガタイがよく毛量の多い男たちが出てきてやっぱりか、とほくそ笑む。ところが曲が始まると、思いがけず歌声の優しさと丸みを帯びたギターの音が耳を打ち、驚かされた。アメフトとかIIOIみたいな歌う系のエモにも通じるけど、それよりももっとインディーポップ寄り、なんならちょっとHomecomingsとか一時期のGalileo Galileiを思わせるような音像で、つまりは中川がめちゃめちゃ好きなタイプの音楽だった。
 アルバムの1曲目で代表曲の「Cutting My Fingers Off」は、スタジオライブでもやってた曲で、しっかりエモ的な、拳を挙げさせる展開があって胸が熱くなる。内山結愛も好きって言ってた5曲目の「Dizzy On the Comedown」はツインギターのアルペジオでハモる印象的なイントロで掴まれる。全体的にテクニカルさを押し出さない感じが良い。そして力強くも優しい。チューニングも多分レギュラーなんだろうな〜っていう響きしてる。そこがエモバンドとの決定的な違いかも。
 ちなみに、このアルバムの次にリリースされてる「Good Nature」もすごく好みだった。よりインディーポップ感が強くなって演奏はシンプル、リバーブ深め、どこか寂しげな曲調が多くなってライブ向きでない曲が増えるけど、飾らない曲調とじんわり感情が滲み出てくる感じがとても中川好み。ちなみにいつかのフォークソング研究タイムで1弾き語りした。
 最近のライブだとボーカルがキーボード弾いたりとかもしてるらしくてすごい。来日してくれないかな〜。あとコピバンやりたい。

 毎週月曜らへんに投稿してた「聞いた」シリーズ第3弾でした。ギリ間に合って良かった。良いお年を〜。

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