棚卸資産の評価について考える。
投資をする際にPLやらBS、CFやらの財務指標を確認する。
その際によくわからない内容の費用やそもそもどういった計上方法をしているかわからないとそのPL(やらBS、CFやら)の根拠がわからない。
いわゆる決算処理による、見積計算により、業績がガラッと変わってしまう。
今回は棚卸資産の評価について考察する。
いわゆる在庫の評価である。
見積もり計算である。
引当金の計上基準については、
企業会計原則注解 注18において、
①将来の特定の費用または損失であること
②その発生が当期以前の事象に起因していること
③発生の可能性が高いこと
④その金額を合理的に見積ることができること
とされております。
【理論】
①正味売却価額
a)市場価格に基づく価格による
正味売却価額=売価-見積追加製造原価-見積販売直接経費
b)合理的に算定された価額による
正味売却価額=合理的に算定された価額-見積追加製造原価-見積販売直接経費
②再調達原価
再調達原価=購入価格+購入に付随する費用
【実務】
在庫評価の内容については以下となます。
①滞留在庫
ビジネスモデルにより滞留の定義は異なってきます。
過去実績等から根拠を導き出す必要があります。
根拠の一例としては過去取引より仕入をしてから販売するまでの期間経過すると赤字になるか等である。
②売価超過
売価よりも仕入価格のほうが高い商品について評価を落とす。
③不良品
不良品のためそもそも販売できないので評価を落とす。
④不動産
正味売却価額=売価-見積追加製造原価-見積販売直接経費
〇表示
通常の販売目的の棚卸資産の場合、簿価切下額は原則として売上原価または製造原価に表示されます。