「沙耶の唄」感想文。1周回ってアッサリめ
先日、ニトロプラスのゲームが珍しくセールだったので、いつかやろうと思っていた沙耶の唄を一気に読了しました。内容はさんざんネタバレ踏んだ状態でやったので、想像通り。今回はサックリ感想書けるかな。
注意
沙耶の唄のネタバレを含みます。
私が作品から受け取ったものについて語ります。私自身の思想・他作品への言及が混ざっています。
全体通してアッサリめ
短編ということで、本当に短い
もっと沙耶との日常を描いてほしかったし
病院での会話も描いてほしかったし
花が咲くまでの描写も、咲いたときの描写ももっと盛ってくれーって感じだったし
最後変わってしまった世界で主人公は何を思うのか描いてほしかった
でも、幸せならおkです
という感じで
この辺の内容は色々想像で補うのも楽しい範疇だろうか
結局のところ自分は見かけ上のグロテスクさだけでは、全然堪えないオタクになってしまっていたようで。ゲームスタートして初手にくるインパクトから立ち直ってからはもう何も気にしなくなってしまった……
定期的に、友人視点で、クトゥルフ神話TRPGシナリオみたいなノリの物語が挟まるしね
とはいうものの
各エンドの悲劇感
いずれにせよ主人公と沙耶は最後まで一緒にいられないという
切なさがいくらでも咀嚼可能で、こういうの大好物ですね
どれも好きなんだけどやっぱり花が咲くのが美しくて良かった……
思ってたのと違った部分
ただねぇ
「あなたと私だけの世界」愛好家としては
沙耶がそのままの少女すぎていただけない
もっと、重くて依存的な方が好みだった……
私は沙耶だけいればそれで良かったのに
あろうことかペットを連れて来るだなんて
許せねぇよ。許せねぇよ
私の世界に異物を持ち込むなぁあああああ
あと、沙耶の本体がビジュアルとして描写されてないってのも
ちょっと残念というか、いや、これに関しては描写しないほうが粋かもしれないが……
それでも……
やっぱり私としては本当の姿まで見たいと思うのは欲張りなのでしょうか
ちょっと真面目な話
沙耶の唄を見て、ちょっと思ったのが
見える世界が違うと人格から変わるというやつですね
主人公……もともとそんな良い奴ではなかったっぽいですけど
それにしたって、周りが肉塊になっただけで常に辛い顔になり、あまつさえ人殺しすら忌避しないようになる
さすがにこれは極端だとしても
特定の音が苦手な人とか、光が苦手な人とか
偏食な人とか、とか、とか、とか
ほんの少し、でも致命的に何かがズレるだけで
誰も悪くないのに世界との間に溝ができるってのは全然ありえることですよね
私も人付き合いしすぎると頭痛くなるので
本質的に人好きな人とは相容れないだろうし
そういう意味で、主人公も狂気に侵されただけの普通の人だったというのが、救えない話だよね
沙耶は種族が、主人公は見える世界が
致命的で狂気的だっただけで
2人とも別に病的な人間じゃあなかったのだよね
やりきれない
「あなたと私だけの世界」作品紹介
さすがに沙耶の唄が象徴的すぎるせいで
直接的に各要素をパワーアップさせたお話ってあんまりないと思うけれども
私が当初沙耶の唄に期待していた、「あなたと私だけの世界」が登場する作品をいくつか投げて終わりにしようと思う
ではでは