結束バンド Zeppツアー「We will」名古屋公演の感想レポ
ネタバレに関する注意喚起
本記事は、結束バンド Zeppツアー「We will」名古屋公演の感想およびレポートです。
レポと言ってもライブの演出等、重大なネタバレをするつもりはありません。主にMCの内容程度に留めますが、それでも多少は公演の内容に触れてしまうので、ネタバレを望まない人は、ブラウザバックしてください。
私もライブは事前情報を得ないで、当日体験するのを楽しみにしているため、名古屋公演までおよそ2か月半、ネタバレを避けるように、「We will」に関する情報を一切遮断してきました。
それでも今のこの気持ちを綴っておきたいと思ったので、記憶が曖昧にならない内に、できる限り書き記しておこうと思います。(以降、ネタバレあり)
MCの内容
1.水野朔
名古屋には私的に来たことがあるそうで、お気に入りの場所があるのだそう。
それが名古屋市科学館で、世界最大級のプラネタリウムがある。
普通のプラネタリウムだと星とか星座について見れるが、世界最大級のプラネタリウムになると、惑星まで行けると言っていました。
そこから惑星と言えばと、「惑う星」に繋げてました。
2.青山吉能
名古屋へは前日入りし、結束バンドの4人で食事に行ったそうですが、やっぱり「メシに行った」と言ってました。
この人が「ごはんに行く」とか「食事に行く」とか言わず、「メシに行く」と言うのは、ラジオを聞いているファンには周知のことですが、「何食べたと思う?」の問いに、客席からはひつまぶしとか味噌煮込みうどんとかの声が挙がってましたが、「味噌カツだよ!」の言い方で笑いを取ってましたね。
曲に入る際、ステージの床にアクセサリーが落ちてるのを発見。
どうも長谷川さんの指にはまってた指輪か何かで、戻ってきた時に長谷川さんも「月並みと青春コンプレックス歌ってハケたらもうなかった」と言ってました。
3.鈴代紗弓
歌ってる時もそうだが、MCでも一所懸命盛り上げようとしてるところが、作中の虹夏にそっくりです。
名古屋と言えば「金のシャチホコ」と、流れとしては無理やり感はあったが、次の曲のためにと客席にシャチホコ体操を要求してました。
ただちょっとシュールすぎて・・・笑
鈴代さんがハケて、長谷川さんが次の曲のイントロ中に、アクセサリー(イヤリングっぽかった)が落ちてるのを発見。
先ほどは自身が落としたのを青山さんが発見してたが、今度は鈴代さんが落としたものを自分が発見して、「こんな事ある?」と言っていました。
4.長谷川育美
長谷川さんのMCは何度かあったので順不同になってるかも。
最初は「milky way」を歌った後、『おまじない』のところとか、普段の私なら絶対にしないんだけど、この曲を歌うときは自然と喜多ちゃんになると話してました。
次は、どういう流れでそうなったかは覚えてないが、名古屋名物でコール&レスポンスをしようという流れになり・・・
あと4人で食事をした後、誰かの部屋に集まろうという話になり、長谷川さんの部屋に集まって、長谷川さんも悩みを聞いてもらったり、叱咤されたり、明日ライブなのに深夜までいろんな話をしたようです。
ライブを観た感想
1.3人の成長と1人のとんでもない成長
ライブが終わった直後の感想というか、ライブの途中から感じていたことなんですが、私の中で一番最初に出てきた感想は、『長谷川育美すげぇ!!!』です。
これだけ聞くと、こいつ何言ってんだと思われるかもしれないが、これが一番率直な気持ちです。
幸い私は、2023年5月に開催された恒星ライブにも当選し、現地で観ることができました。
あの時のライブも素晴らしかったが、あれから1年半、結束バンドの4人が成長した姿で魅せてくれました。
4人の経歴を調べてもらえれば分かると思うが、ぼざろで結束バンドを演じるまでは、声優ユニットなど大勢の中の一人として歌ってることがほとんど。
ソロで歌ったのは、BDやDVDに特典として付いてくるキャラソンくらい。
つまりソロで観客を前にしてステージで歌ったことはなく、ましてZepp羽田のような大きな会場で、数千人相手に歌った経験なんてない。
唯一、後藤ひとり役の青山さんはアニサマ経験者ではあるが、「Wake Up, Girls!」という声優ユニットでの参加で、4人全員がソロでステージに立つ怖さについては、ほぼ未経験でした。
だからか恒星ライブでの3人の様子は、めちゃくちゃ緊張してるなぁという印象でした。
長谷川さんは「あまり緊張とかはしない」という本人談の通り、恒星ライブでは堂々たる歌いっぷりだったが、それでも若干の緊張感は伝わってきました。
それが今回のツアーでは、青山さん、鈴代さん、水野さんの3人は、だいぶ場慣れしてきたという印象です。
長谷川さんに至っては、アーティストレベルのパフォーマンスでした。
結束バンドのボーカルとして、恒星ライブ以降もTVやフェスでステージに立ってきた。しかもフェスでは数万人の前で歌うなど、一声優としては経験できないような経験をしてきた彼女の成長度は凄まじかったです。
2.長谷川育美のすごさを具体的に語ってみる
長谷川さんの何がそんなにすごかったのか?
具体的には歌い方とスタミナ(ペース配分)が、恒星ライブの時とは変わってきていると感じた。
まず歌い方については、よりライブを意識した歌い方になっていました。
キャラに寄せようとか、CD音源に寄せようとか、そういうのは感じられず、目の前の観客を意識して歌っていたように思える。
長谷川さんと比較すると、3人の方がキャラに寄せようとする感じが強かった印象です。
もう1つ、スタミナに関して。
恒星ライブでは3人の持ち歌が1曲ずつしかなく、3曲以外すべて長谷川さんが歌唱していた。
今回は3人の持ち歌が合計7曲あり、長谷川さんへの負担が減ったというのもあるが、最後の最後まで余裕を持って歌っていました。
例えば「光の中へ」は、恒星ライブでもWe willでも最後の方に組み込まれていました。(詳細なセトリは避けます)
この曲はサビの高音部分がかなりキツく、恒星ライブでは苦しそうだったのが、今回のWe willではそんな様子は見られなかった。
表現力については、結束バンドの曲の特性上、感情移入や情景が目に浮かびやすいというのもあるのだろう。
結束バンドの曲は、設定上、作詞ぼっち、作曲リョウというしばりがあるため、アニプレックスの音楽制作班が細かく監修している。
それについては過去の「光の中へ」の記事で、作詞作曲を担当した藤森元生さんのコメントを参照してほしい。
声優としてアニメの制作に携わった彼女は、ぼっちの性格も物語もしっかりと把握しているため、歌詞からぼっちの感情や、どんな情景を唄っているかを読み取ることが容易いのだと思う。
3.声優というしばりのない長谷川育美の全力歌唱が見たい
長谷川育美の本業は声優である。
この大前提がある以上、彼女は全力で歌うことができない。
どういう事かというと、ライブの翌日、違うアニメの収録があるかもしれない。
そうなれば喉を潰すわけにはいかない。
そこが歌手を専業とするアーティストとは決定的に違う点で、声優だからこそ、ライブの後に声が出なくなるくらい歌いきる姿はどうしても望めない。
これは声優が本業である以上、致し方ないことだというのは理解しているが、それでも少し寂しくも思う。
これだけ成長した姿を見せられて、こんなにも素晴らしいライブを見せられて、長谷川さんがもし全力で歌ったら、どんなパフォーマンスになるのか夢想せずにはいられなかった。
アニメ2期を望む声は多い。
もちろん筆者もその一人である。
だがそれ以上に、結束バンドが続いて欲しいと思った。
結束バンドの奇跡のような軌跡を、もう少しだけ見続けていたいと思わせてくれる、そんな素晴らしいライブでした。