
ガールズバンドクライ 使用機材をまとめてみた
使用機材について
筆者は初心者が楽器を選ぶ基準なんて、見た目重視で全然OKだと思っています。
好きなアーティストやミュージシャン、キャラクターが使用しているモデルを選ぶのは、モチベーションの維持という点から見ても十分に有りだと思います。
最初は音の違いなんてよく分からないもんです。
音を基準に楽器を選ぶなんて、上達して自分が欲しい音のイメージや基準が固まってからでも遅くなないです。
それよりも練習を続けることこそが、上達の一番の近道であり、そのためにはモチベーションが最も重要だと思っています。
だから好きなアニメのキャラと同じモデルの楽器を買うことを全然否定しないし、むしろそれでやる気が出るなら全然いいじゃないですか!
ということで、今回はガルクラに登場した機材、主にトゲナシトゲアリとダイヤモンドダストが使用している楽器、機材について紹介していきます。
アニメぼざろがキッカケで、ギターを始めた人が増えましたが、ガルクラで楽器を始める人もいるだろうし、ぜひ増えてほしい、そして音楽業界が盛り上がってほしいです。
ただ私はドラムの経験はあるものの、ギターやベースについては素人です。
特にエフェクター類については、知識が皆無と言ってよく、十分に調べてた上で紹介していますが、もし間違いがあれば有識者の知恵をお借りできればと思います。
なお都合上、ギター、ベース、キーボード、ドラムの楽器ごとに紹介していきます。
ギター
仁菜

12話、楽器店でギターを見つめていましたが、13話ではようやく仁菜もステージでギターを弾いていました。
仁菜のギターは、G&L / TRIBUTE ASAT® CLASSIC
いわゆるテレキャスタータイプと言われるギターですね。


またガルクラに登場した楽器店は、島村楽器ラゾーナ川崎店がモデルなんですが、12話で仁菜が見ていたギターの値段が、79200円でした。
そして島村楽器オンラインストアで、実際にその値段で販売されています。

仁菜と言えば、ミネさんからもらったアコギもあります。
こちらは、Gibson / J-45 Studio Rosewood と思われます。

桃香


ガルクラと言えば桃香のギター。ぼざろにおける、ぼっちのレスポールカスタムと言っていいほど、作品を象徴するのが桃香のギターでしょう。
モデルは、Psychederhythm / PSYCHOMASTER
似たようなカラーもあるが、桃香のは Costa Azul Metallic というカラーで、2020年に4本のみ生産販売されたようです。
少数生産なので、現在は販売されてないのですが、アニメの反響もあって問い合わせが殺到した結果、2024年秋に、当時とは若干仕様が異なるものの、桃香のサイコマスターを再構築したモデルが発売される模様。



部屋にはもう1本のギターとアコギがありました。
もう1本のギターは、Gibson USA / Firebird Tribute 2019
アコギは、Gibson / 60s J-45 Original



次に作中に出てきた、桃香のエフェクター類を見てみます。
まず3話に出てきたループマシーン。
こちらは、TC electronic / Ditto X4 Looper


他にもスタジオ練習や、ライブシーンに映ったエフェクターボードには、コンパクトエフェクターやワウペダルが描かれていました。
それらを順に見ていきます。
まず画像の左下、アップでも描かれた青いエフェクターは、BOSS / Blues Driver BD-2
つまみの数が違うじゃないか!というツッコミがあるかもしれませんが、BOSSは筐体自体に立体商標を登録しているため、アニメなど映像ではぼかす必要があるんですね。
ぼざろ原作漫画でも BOSS / BD-2 が描かれていましたが、アニメ8話のライブシーンでは、形状が違っており、ぼかされていました。

真ん中の赤いエフェクターは、BOSS / DM-2W ディレイ
隣の黒いエフェクターは、PROCO / RAT2 ディストーション
ライブで使用されたエフェクターボードを見ても、先に紹介した TC electronic / Ditto X4 Looper とこの3つのコンパクトエフェクターを使用しています。
更にライブやレコーディングではワウペダルも使用していました。
こちらは、JIM DUNLOP / GCB-95 CRYBABY STANDARD WAH
また12話のレコーディングでは、ワイヤレスアンテナが2本付いた機材が確認できますが、こちらは不明です。
赤いエフェクターに関しては、BOSS / DS-1 ディストーションや、BOSS / RC-1 もしくは RC-5 など、似たような筐体はあるんですが、ディストーションならRAT、ループなら Ditto X4 Looper を使用しているので、DM-2W ディレイかなと予想しました。



ヒナ


お次はダイヤモンドダストよりヒナのギターを紹介します。
モデルは FERNANDES / NTG-LTD ’24 STP
8話では引きの画だったので、モデルが何かは判別できず、11話で判別できたんですが、公式Xを見ると、8話の時点でしれっとポストしてたんですね。11話のポストは見た記憶があります。
TVアニメ「#ガールズバンドクライ」の劇中バンド #ダイヤモンドダスト のボーカリスト、ヒナが使用しているギターは"FERNANDES NTG-LTD STP"です。https://t.co/nizIk7Cr0z#ガルクラ #ダイダス #FERNANDESGUITARS pic.twitter.com/8fmmI6DyQJ
— FERNANDES-JAPAN (@FERNANDES_JAPAN) May 24, 2024
#ガールズバンドクライ 第11話、#ダイヤモンドダスト のライブシーンにてNTG-LTDの全体像が公開になりました!
— FERNANDES-JAPAN (@FERNANDES_JAPAN) June 18, 2024
圧巻のステージに相応しいディティールで描かれていましたね。
第11話挿入歌「Cycle Of Sorrow」はこちら!
↓https://t.co/UMHL267W1R#ガルクラ #ダイダス #FERNANDESGUITARS pic.twitter.com/RnvBWkFCNv

このフェルナンデスというメーカーですが、7月13日の朝、倒産というニュースが入ってきました。
フェルナンデスと言えば、布袋さんの幾何学模様のギターとか、X JAPANのhideモデルが有名だし、個人的にもその印象ですね。
今回は民事再生ではなく、再生の目途が立たず破産手続きをしているので、最終的に会社は消滅します。
なので、ダイダスのヒナモデルも今現在、楽器店にある在庫限りだと思うので、ヒナモデルが欲しい人は早めに手に入れた方がいいと思います。
リン


ダイダスのリンのギターは、ESP / HORIZON-I Deep Candy Apple Red
こちらのギターは受注生産で、お値段55万円!
回想シーンでは高校時代から愛用していましたが、高校生が買えるようなギターじゃないです。桃香のサイコマスターも20万以上するので、どこからそんなお金が…?

ミネ


7話でミネさんが使用していたアコースティックギターは、MARTIN / D-28
アコースティックギターの世界的定番、ワールドスタンダードと呼ばれているギターです。

キョウコ

第1話に登場したキョウコさん。
その後11話でまさかの再登場に、13話のライブでもしっかりいたし、革ジャン男と2人揃ってすっかり仁菜のファンに…。
彼女の使用していたギターは、Gibson / Les Paul Junior

https://store.shimamura.co.jp/ec/pro/disp/1/tp201-0203852
ベース
ルパ


ルパのベースは、Gibson / SG Standard Bass

11話のサウンドテストで「歪みます」と、ルパが使用していたエフェクターは、MXR / M89 Bass Overdrive
彼女は歪み系のエフェクター1本で演奏している模様で、ルパさん、なんとも漢らし(ry

ナナ


ダイダスのナナが使用するベースは、Ibanez / SR1605B CHF
残念ながら販売終了品のため、どうしても彼女と同じベースが欲しい人は、中古市場で探すしかありませんが、球数は少なそうです。

キーボード
智


智が使用するキーボードは、NORD / NORD ELECTRO 6 HP


他にもサスティンペダルとキーボードスタンドがあるが、ペダルについては正直、分からなかった。
NORDからもペダルは出ているようだが、他メーカーのものを使用してるかもしれない。
スタンドについては、YAMAHA / HDS-200 が、形状的に一番近いと思った。
ただ、こちらのスタンドは、すでに生産終了している模様。

ドラム
すばる



ようやくドラムの話ができます(笑)
すばるが使用するドラムセットは、Pearl / ROADSHOW
カラーは、4話のアイキャッチのように光が当たると青緑がかって見えるので間違えやすいが、#706 Charcoal Metallic という海外モデル取り寄せカラーになっている。
バスドラのヘッド(太鼓の革部分)が黒いのは、Pearl の製品情報を見る限り、発売当初は黒いヘッドが採用されていたのかもしれない。(現行モデルは白いヘッドです)



ドラムセットの次は、ハードウェアを紹介していきます。
まずシンバルスタンドですが、これが非常に厄介でした。
Pearl / ROADSHOW は、シンバルやスタンドまで付いてくる入門用セットなんですが、すばるが使用しているスタンド類は、ROADSHOW に付随してくるスタンドではありません。
脚の形状から、上位モデルの Pearl / B-1030 かと思ったが、シンバルホルダーのチルター部分(画像の赤い丸)の蝶ねじの位置が、パールのものとは違う。
チルター部分の形状はヤマハの CS665A や CS655A のものに近いだろうか。
様々なメーカーのスタンドを調べたが、同形状のものは発見できなかった。
EDクレジットには、キョーリツコーポレーション、パール、ヤマハの名があるが、やはり同じスタンドはない。
そこで先週、聖地巡礼をしに諏訪市まで行ったので、ライブハウスClubRockHeartsの店長に話を聞いてきました。
この ClubRockHearts は、トゲナシトゲアリの最初のMVである「名もなき何もかも」の舞台になったライブハウスです。
アニメ本編では、第7話で登場しました。
楽器については、音楽性や設定から使用する楽器を決めているようですが、スタンドなどのハードウェアに関しては、最初のモデルとなった ClubRockHearts のセットを基にして描いたんじゃないかと思ったからです。
事実、店長に話を聞くと、脚は Pearl製品だが、ホルダーはTAMA製品とのこと。
これはライブハウスや練習スタジオではあるあるなんだが、ドラマーのシンバルを叩く力が強すぎて、シンバルがお辞儀して下がってしまう。それを嫌って、思いっきり力強く締めるもんだから、ネジがバカになっちゃうんですね。
シンバルのお辞儀については、下の動画を参考にしてください。
仕方なく上のシンバルホルダーの部分だけを買い替えることになった際、定評のあったTAMAを使用したとのこと。
しかも全部を一気に買い替えた訳でもないようなので、バラバラの組み合わせだった時期もあるんでしょう。
確証を得るまでは行かなかったが、おそらくメーカーがバラバラなことに気付かないまま、取材を受けた当時の写真を基に3Dデータのモデリングが作られたのかもしれません。


次はスネアスタンドです。
スネアスタンドは、「名もなき何もかも」のMVから変更されています。
上の画像は、上が第7話挿入歌「名もなき何もかも」のライブシーンで、下がガルクラ公式が最初に上げたMV動画「名もなき何もかも」の映像です。
こうして比較すると、TVアニメ化に当たり映像が進化していることが分かります。
そして、スネアスタンドが変更されていることにお気付きでしょうか。
第7話の映像では、YAMAHA / SS850 が使用されています。

次はキックペダルです。
ドラマーならメーカーについてはすぐ分かると思いますが、映像を見る限りアンダープレートがありません。
ペダルの各部名称や機能を説明は、下記島村楽器のサイトを参照してください。

すばるが使用しているキックペダルは、フットボードのデザイン、かかと部分の特徴からも dw なのは間違いないです。
またストラップがダブルチェーンドライブ、ビーターの形状から、島村楽器より引用した画像にある dw / DW-5000AD4 じゃないかと思います。
アンダープレートやシャフト(カムの中心軸にある横棒)の色が赤いとか、そもそもアンダープレートが無いという点については、エフェクターのBOSSの立体商標と同じで、ぼかすしかなかったんじゃないかと思います。
そもそも dw はEDクレジットに名前がありません。
ハイハットスタンドですが、こちらも難航しました。
フットボードのデザインは、かなり古いペダルの印象を受けます。またストラップはベルトタイプ、脚は三脚タイプになります。
EDクレジットのキョーリツコーポレーションが、現行モデルでは一番近い形状をしてますが、ストラップはチェーンを採用しています。
パールかヤマハの古いハイハットスタンドな気もしますが、かなり古いモデルなので、それを採用する理由が分かりません。
個人的にはヤマハのFP720系のハイハットといった感じ。
諏訪市の ClubRockHearts の店長も、取材に来た時からそんな古いハイハットは使用していないと言っていたので、ますます謎です。

すばるのドラムに関しては、これが最後です。
最後はドラムスローンですが、こちらは、Pearl / D-790 です。

アイ


ダイダスのアイが使用するドラムセットは、Pearl / Masters Maple Reserve です。
Masters Maple Reserve にはMRSとMRVという2つのモデルがあったのですが、ダイダスの音楽性からアイが使用しているのは、個人的にはMRSの方だと思っています。
シェル部分のメーカーロゴ(画像の赤い丸)が、楕円形のゴールドのロゴに、Masters の赤い文字が特徴です。
残念ながらすでに販売終了し、モデルチェンジしています。
現行モデルだと、Masters Maple が後継機に相当します。
カラーは、当時のカタログを調べてみましたが、142 ルートビアフェイドか155 スカーレットフェイドでしょう。
現行モデルのカラーだと、885 チェリーアンバーフェイドが近いでしょうか。



アイのドラムには作画ミスというかモデリングミスがあり、それがスネアのラグの部分(画像の赤い丸)です。
スネアの各部名称については下の画像と、島村楽器のサイトを参照してください。

Masters Maple Reserve MRS / MRV のスネアですが、下の画像のようなラグ形状になります。
アニメと同じようなラグ形状だと、一つ下のMCTというモデルになりますが、こちらはロゴの色がシルバーです。
ですが、アニメはタムにあるロゴと同じゴールドです。
なので単純に、モデリングを作る際の作画ミスと判断しました。




次はハードウェアを見ていきます。
すばるの時と違い、チルター部分の蝶ねじの位置もPearl 製品のものと一致します。
脚の形状からも、Pearl / B-1030 でしょう。
キックペダルは、ツインペダルを使用していますね。
こちらは、Pearl / P-2052C
ビーターは純正のものから変えているようですが、おそらくPearl / DB-100 か dw / SM101 のどちらかでしょう。

ハイハットスタンドは、Pearl / H-1050
ドラムスローンは脚の形状から、Pearl / D-3500 か D-1500 のどちらかだと思います。
映像からは座面がサドルタイプなのか、通常の丸いタイプなのか判別は不可能でした。


最後にシンバル。
11話のライブシーンでは、シンバルの裏にSABIANの文字、表面にはAAの文字が確認できました。
シンバルはSABIANのAAシリーズが使われていると思われます。
ドラマーなら、こういった広いフェス会場なら、クラッシュシンバルはロッククラッシュを使ってるんじゃ…?と思ったりもするんですが、映像からはAAシリーズの何を使ってるかまでは分かりません。
革ジャン男&BIG ECHO&スタジオ八泉



よく見てもらえば分かると思うが、全て同じモデルです。
さすがにここは経費削減で、同じモデルの使い回しです。
このドラムセットは、すばるのドラムセットと色違いになり、カラーは、#31 ジェットブラック。

サウンドハウス Pearl / RS525SCWN/C-2CS #31 JetBlack ROADSHOW 2クラッシュVer.
最後に
ということで、今回はガルクラに出てきた楽器、機材をまとめてみました。
十分に調べた上で掲載しているが、専門外の分野もあるので、もし違ってたり、他にも見逃してる機材があれば、コメント欄にて教えてください。