かみあわない会話のわけは
一緒に過ごした時間にお互い、確信を持っている時ほど。相手のことを知っている気分が出てきて、つい主語など抜かしがちになる。
昨夜はずいぶんと帰宅が遅くなった。風呂に入って、ささっと眠った。朝起きて、たのしみにしていた昨日の映画の話を夫から聞く。
「お父さんが変身して凄かったんだよ」
それから、ネタバレしないように気遣いながらも、いかに映画が面白かったかを語る。いつネタバレされるかどきどきしつつ、今回のスターウォーズを気にしていた私も聞いていた。
「次は正月前か後に。スターウォーズを見に行こうね」
あれ? 夫さんは昨日の朝から、見に行っていたのではないの?
意気揚々と家を出る夫を見送ったのだけれど……
ネタバレ解禁といって昨日見た作品の話を夫に聞いてみたら、仮面ライダーだった(お話がよくわからないのとネタバレあるらしいから書けない)。夫の好きな仮面ライダーシリーズの映画を見ようと、うきうきしてたらしい。
おーい。まぎらわしい。
スターウォーズは一緒に見に行こうねと言っていたことを覚えてくれていた! 少しわたしは嬉しくなる。そして、わたしの勘違いにがっかり。
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なんとなく、お互いに主語を抜かして話をして。話がなんとなくつながっていた気がしたので、お互いの会話が成り立っていると感じていた。
でも実際に行動に移してみたら、なんともかみあわない。……はやめに気づいてよかった。
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今回は笑い話ですんだけれど、お互いに気づいていないままに「かみあわない」会話が積み重なれば、その相手との距離に気づいた時にもう戻れなくなってしまうかもしれない。相手との会話に傷ついたり傷つけられたりするかもしれない。
だから。もっと、落ち着いて話してみよう。
どれだけ近くに居ようと、それだけ相手を知っているような気がしても。それでも、ていねいに伝えていくこと。それは覚えておこう。