ホワイトデーに一杯
「最近、赤ちょうちんに行っていないから一緒に行こうか」
お出かけ帰りに最寄り駅で待ち合わせ。久々に赤ちょうちんで、パートナーと呑む。
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パートナーは、街で働く人。歓送迎会となると、とってもおしゃれなお店や、女の子が好きそうなお店で呑む人。友人と呑むときにも、すこしきれいで、おしゃれなお店を使っているみたい。
わたしは、土木系の現場で主に働いてきた人。呑みにいくなら、赤ちょうちんか立ち飲み屋。おじちゃんたちと一緒に、作業服のままふらりと呑んできた。最近は、カウンセリングの仕事中心に動くので、街で飲む機会も増えた。それでも、たまには赤ちょうちんが懐かしくなる。
はじめて、パートナーと一緒に出た飲み会は、わたしにはおしゃれすぎてめまいがした。きらっと輝く灯り、すき間が適度にあいていて、内装もおしゃれ。ぱりっとした格好のお店の方が、すっと静かに近づいてきて注文を確認していく。
ほおー。大声で、注文をとおさないのか。
おしゃれなおみせは、静かに呑んでいくのか。
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それから、何年もパートナーと一緒に過ごして。ようやく、おしゃれなお店に慣れてきた。気軽に、静かなお店に飲みに行けるようにもなってきた。
それでも、ときどき。赤ちょうちんや串焼きが恋しくなる。
その気持ちを汲んでくれたか、パートナーが。今日は赤ちょうちんに誘ってくれた。
パートナーと外で呑むことは、少し後ろめたい。
家でごはんをつくってるあるのに。おかずだって冷蔵庫に入っているのに。それなのに、外食?!
……その気持ちが抜けづらい。
それでも、いいね。たまには(いや、しょっちゅう?)
ふたりで呑みに出たら、日常ではない気持ちで、改めてパートナーと向き合える。
おいしかったな。たのしかったな。
ごちそうさまでした。
これからも、よろしくね。
今日は、ホワイトデー。
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本文上に使う写真探してみたら、掘り当てた記事。sachikoさんのもの。
わたしも、エロいと思ってた。うんうん、とうなづく。
それなのに、わがパートナーと呑んでいるとどうにも。エロさより、同志感か兄弟の感覚が強い。
それでも、外から見ればエロいのかな、どうだろう。ちょっと、見てみたい気がした。