塗り絵が楽しい、って思い出した

色鉛筆とカラーペンで、ちくちくと塗り絵しました。

わたしが塗った! 楽しかった!!

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提出しなくてよくて、好きなように塗っていい塗り絵って、たのしい!

/*下絵はKoji ( コジ ) さんがかかれたもの。全部で5点の下絵がnoteからダウンロードできる(わたしが塗ったのは塗り絵2.jpg)*/

塗り絵をするなんて、ほんとうに、久しぶり。しかも、絵を塗るのが楽しいなんて、忘れてた。


まだ、イラストや図面の作成がデジタル化されていなかった頃。2月から3月頃にかけて、やまもり、たくさんの大型図面が大学に持ち込まれていた。研究室に配属されている学生あてのバイトのひとつだった。

持ち込まれるのは、建築系のパース図、工事設計図、地質図やボーリング調査報告書、道路や河川の完成パース、設計構造図など。

そのうち建築系のパース図の着色は、ひくてあまただった。いくらか練習すれば、すぐ塗れるし色むらをそれほど気にしなくて良かった。着色範囲もそれほど広くなく、塗り絵感覚でたのしくやっていける。

けれど、設計構造図と地質図は、皆があまり塗りたがらない。実験用のテーブルから、はみ出るサイズのものを、色むらを出さないように塗る必要があるから。急ぎの着色指示が出ているはずなのに、いつも後回しにされがち。そして、地質系の学生は伝統的に?これを担当することになっていたから、わたしはたいていコレ担当。

地質系の学生が中心になって、図面の内容をよみ、塗るべき色を指示し、数人がかりで図面を塗り続けた。場合によっては、カラーペンで模様を描きながら絵を塗り上げていった(出てくる岩石の種類によって、どの模様を描くかが決められてあるのです)。

そんな記憶があるからか、色鉛筆を見たくない時期もあった。色を塗るのがとにかく、つらかった。バイト料ももらえるし、図を持ち込む先輩や業者の方が気を使ってごはん等を差し入れてくれるから、なんとかがんばった。間に合いそうにないときは、他の学科から学生さんをさらってきて、実験棟で「色塗り合宿」をした。
……あ、でも。今、思い出したら楽しかった気もしてきたぞ。

さておき。そうして、真剣に色を塗っていたら、色鉛筆も塗り絵も、カラーペンも見たくなくなった。

このまま着色が苦手なら、地質屋の仕事もつらいだろうな。と思っていたら、パソコンの性能やお絵描きソフトなどの普及で、一気に図面のデジタル化が進んだ。

そのおかげで、わたしが会社員になる頃には、色塗りバイトは消えた。研究室の片隅におかれていた、たくさんの色鉛筆とカラーペンはほこりをかぶった。教育学部の学生さんが、幼稚園や保育園に配りに行ってくれた。

わたしは、パソコンで色を付けることを覚え、そのうちに図面や地図を書き起こすこともデジタルで行うようになっていった。手書きの機会は、ほぼなくなった。

しゃこしゃこと、A4サイズの下絵を色えんぴつで塗りながら、そんなこと思い出していた。

色むらになってもいい。好きな色を使っていい。
好きなように、好きな色で紙を埋めていく時間。

思いのほか、たのしくて。つぎは、どの下絵を塗ろうかなと思う。

koji(コジ)さん、すてきな下絵をありがとうございました。おかげで、色を塗るのがたのしかったと思い出せた。

色がついていく紙を見ていると、すっと無心になる気がした。

ああ、たのしかった。

#抽象画師のぬり絵 #記憶

タイトル上のイラストもkoji(コジ)さんの作品。生物標本のようで、なんか好き。ありがとうございました。


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