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提出した「参加の意図」を。 /文化庁芸術祭「玉屋噺の会」


このたび、自主公演「玉屋噺の会」は、令和4年度(第77回)文化庁芸術祭へ参加いたします。
応募の際に文化庁へ提出した「参加の意図」「公演のあらすじ・概要」は以下のとおりです。


「参加の意図」

話芸そのものでの挑戦、噺家の未来を見据えた挑戦、の二本柱。
「売りたい誰か」による商品としての落語・落語家・落語会が散見される昨今。誰でも気軽に落語をし、会を開催できるのが現状。
その中で、落語界の伝統やしきたりに忠実に、精進を重ねる演者がまずは豊かになるようにと、落語を磨くとともに、噺家としての在り方も模索しております。
噺家自らが出演場所を選択し、概要を考え、業界を盛り上げていけるような未来を切り開くべく、自主公演を企画開催して参りました。
噺家としては話芸の研鑽を重ね、自主公演主催者としては、営業に偏らず、まずは本業での収益力の向上を目指しております。

落語は「芸」によって「笑い」や「楽しさ」を誘い、人々の心を豊かにする文化芸術のひとつ、と位置付けております。
師匠方から直に受け継いだ落語が当方の「売り」でございます。
その伝統と風情を皆さまに感じて頂きたく、参加を決意致しました。


「公演のあらすじ・概要など」


「玉屋噺の会」年に一度の総括の意味での落語会。
自主公演で磨いてきた演目を皆様に披露。

地噺、滑稽噺、人情噺を一人の演者が一つの会で申し上げます。
また、10月に開催するという事で季節感のあるトリネタで締めくくります。

「地噺」は評価がされにくく、面白くするのが意外に難しいためやり手が少ない噺。数年前から挑戦し、少しずつ形にして参りました。今回は舞台となります善光寺の7年に一度の御開帳の年。『お血脈』を。

「滑稽噺」として今回は『風呂敷』を。以前は寄席や落語会で良く出るスタンダードなネタでしたが、昨今はほどんどネタ帳で見かけないネタとなりました。無くなってしまうのは惜しいので、自分なりに磨いて参りました。

「人情噺」では季節の風情と共にお伝えしたく、『甲府ぃ』を。十月の御会式という時期の噺。ただのいい噺、に留まらず、笑いも織り交ぜて、楽しく聞いていただけるよう、こさえてきました。

各ネタはこれまで定番で掛けて参りましたネタ。ただし、工夫はしたけれど、「工夫過多」にならずにお伝えすることを目標に仕上げました。


以上が応募の際に文化庁へ提出(2022.6.22)した内容です。

【審査員(敬称略)】
長井好弘、油井雅和、渡邉寧久、中川桂(当会は欠席)、大友浩、濱田元子、佐藤友美

(2022.9.28 16:23HPへ投稿)
※テレビで紹介されていた、noteの編集機能やAI機能は使用しておりません。完全にオリジナルの投稿となります。

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寄席の『浅い出番』とは。『お血脈』『風呂敷』『甲府ぃ』(玉屋噺の会のご報告) (2022.10.29追記)

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