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タブレット初心者が祖母にタブレットを贈る話(1)端末導入
この記事でやること
Lenovo Tab B11をLinksMateのモバイル回線で繋いで、私が居ない場所でも使えるようにする。
怪しいアプリをインストールできないようGoogleファミリーリンクで管理する。
TeamViewerでサポートできるようにする。
リハビリのため当面老健に入ることになった祖母から、早く迎えに来い(まだ歩行器練習段階なのに)等と仕事に支障が出るくらい電話がかかって来るなど困り、パズルゲームなど暇つぶしを用意したほうがいいと職場でアドバイスを頂いて準備することにしました。
父が定年後それほど経たないうちに他界したため、一般的には「定年前後の子が90近くの母親にタブレットを持たせる」場合に相当する状況かと思います。
祖母のITスキル
皆無と言っていいかと思います。
サービス付き高齢者住宅在住時点でパソコンはありませんでした。
父の実家にあったPCは祖父だけが使っていた様子。
暇つぶしは主にテレビ。
携帯電話はガラケー。
サ高住では固定電話も引いてあり、入院までの数か月は携帯電話を触っていなさそうな雰囲気。
ショートカットボタンと通話ボタンで私に電話をかけてくる程度しか使えていない。
これはこれで端末の写真を大きく印刷して矢印など書き込んだ巨大な説明書でも作る必要あり。
老健ではマナーモード必須なのであまり気付かない。一応、折り返してくれることはある。
老眼鏡もかけずに手探りで触っていると思われ、早朝や仕事中に電話がかかってきたうえで、こちらが出ても切れたり保留になったりする。
電話で会話中は無意味に操作する余裕がないようで問題なし。
ちょくちょくドライブモードになってこちらから連絡を取れなくなる。
操作説明できるタイミングは、こちらが行けるのは週1程度・1回の面会は30分。携帯電話自体もスマホへの変更が必要と感じますが、携帯電話を回収して機種変更・翌週1回で操作を習得。というのは現実的でなさそうです。
私のITスキル
業務用WEBアプリケーション関連のプログラマー・エンジニアなのでIT業界ですが、タブレット端末はKindleしか持ったことがありません。
就職時に業務連絡にChatworkを使う必要性でガラケーからスマホに乗り換えましたが。スマホで動画や生放送を見たり横持ちの本格的なスマホゲームをするような文化を持つ前に忙しい時期が挟まり、そのままタブレットを必要とせず数年経ってしまいました。
SIMが必要な通信機器をSIMと別で購入するのは、SIMフリーのiPhone SE(第2世代)を買って、丁度SIMの規格の代わり目か何かで結局auショップでSIMカードの変更などが必要になったのが唯一です。
タブレット検討
Kindle・暇つぶしのできるゲームアプリをいくつか・連絡用にLINE。あたりが使えるようにしたい。
問題があるとき、リモートで操作できるように。
下調べ
iPadは高価すぎる、信頼できる中古品?を探す気力は無い。リモート回りもセキュリティ厳しそうなイメージ。
AndroidでTeamViewerのフルコントロール対応のリストにあるメーカーから選びたい。
何か困ったとき「TeamViewerやAnydeskを起動して、許可を押してもらう」のもあまり期待できなさそうなため。
AnyDeskに関してはアクセスされる側でAnyDesk画面を表示している必要がある様子。(参考記事)
SIMフリーでLTE?4G?とにかく「回線を契約して用意したSIMを挿せば繋がるやつ」である必要がある。
ベッド脇のコンセントしかないので機器の数を増やしにくいし、モバイルWi-Fiまで追加で管理させるものが増えるのはややこしいため。
携帯電話のほうをテザリングできるスマホに変更するのは、機種変更・操作習得が期待できるならそもそもタブレットを導入する必要がないので今回はNG。
実際に検討
ヨドバシカメラの店頭で実際に見てみてわかったこと
想像より店頭で扱っている種類が少ない。
サムスンって意外と高級メーカーなんだ…
父がカーナビにしてたような、安いタブレットのステレオタイプな「ファーウェイのなんか安いやつ」なんて店頭だと無い。
とりあえず10インチ欲しいか。
高齢者の操作、「物理ホームボタンでトップ画面に戻す」がないと厳しそうに感じる。
表示物拡大とフォント拡大は標準的にある様子だが結構UIが違う?
一部端末(OSのバージョン?)によっては太字にする機能もある。
文字を大きく設定するとアイコン下の文字が切れて見えなくなる端末もある。
実機触る経験なしに買うのは無理では…?
Amazonで探す
Amazonでの電子機器購入経験は、おそらくKindleを買ったのが最後程度なので「メーカー名から始まらず『何年最新モデル』とかいきなり書いてるのは命名ルール違反らしい」みたいな知識しかない。
少なくともタイトルがアウトな胡散臭い物ばっかりが並んで全然わからない。
もう見てるだけで頭が痛い。
もう自分はITガジェットを通販で買って扱うような能力はないのかと絶望感を感じながらその日の調査は終了。
購入最終候補
翌日のお昼休みに再度検索。
候補1:aiwa AS10
TeamViewerの確実性はあきらめる。
比較的安価。
ヨドバシカメラの店頭にこのブランドの物が複数あったので、再度行けば実機が見られそう。
高齢者が電子書籍を読む用と考えているので、解像度が低いのが気になる。
候補2:aiwa AS10-2
aiwaは何台かおいてたのでこっちもヨドバシカメラ店頭にあったかもしれない。
価格は上がるが解像度が改善。
TeamViewerをあきらめて、帰りにヨドバシカメラでaiwa AS10-2があればその場で購入、なければAmazonかという仮決定段階で、Amazon販売発送のLenovo Tab B11・LTEモデル(3万2千円台)を発見。
他に似た価格帯のAmazon販売発送で見つかったのはGalaxy Tab A9、ただWi-Fiモデルと書いているがSIMピンが付属品に載っているものの、SIMの種類がページ内に見当たらないので候補外に。
TeamViewer対応メーカーなのもあり、Lenovo Tab B11 のLTEモデルに決定して当日配送に間に合ううちに注文しました。
保護フィルムとケースは「よく一緒に購入されている商品」に出ていたものをとりあえず購入。最短が翌日配送だったので、ほかの物で送料無料にして通常配送で別途注文。
保護カバー類は下記記事で紹介されていた樹脂製持ち手つきも気になりましたが配送予定日がさらに後だったので次の面会日との都合で断念。
回線の検討
現状は、祖母の携帯電話はdocomo。
私の携帯電話はauで、別途モバイルルーターにLinksMateを使用しています。
docomoは祖母に渡しているガラケーだけ、父が他界して取り急ぎ承継しただけで設定変更・プラン変更回りなどあまり把握していない状態。また、死亡承継時にメールアドレスが変更され、条件により同じ値を再取得できない場合があるような不便さもあるので、今からdocomoを増やす気になれない。
LinksMateにSIM追加
LinksMateは特典の都合で20GBプランにしてあり、最近は業務に自分の通信量を割く使う必要が減ったので、直近は毎月結構余裕がある状態。そして、家族の分のSIMを同グループに追加して通信量を共有できるようです。
また、カウントフリー対象で高齢者に良さげなゲームはそんなになさそうですが、ABEMAが対象なのは結構利点になりそうです。
Lenovo Tab B11は動作確認済み端末ではないですが、動作してくれるなら、ここに追加できれば一番都合が良さそうなので試してみることに。
SMSは使えたほうが色々なアカウント発行・ログインなどに良さそうなので、追加するnanoSIMは「通話なし・SMSあり」にしました。(AmazonやLINEの登録を考えるとこれで正解でした)
「SIMカードの追加・削除」から新規SIMカードを申し込み。種類を選択して利用者の情報などを入力。想像より簡単にできました。
送料など単発分は別にして、月額的にはSMSありSIM1枚とユニバーサルサービス料等で+245円/月の認識。
注文の最終的な承認操作のし忘れに注意。そのせいで発送が丸1日遅れに。
実機到着・初期設定回り
SIMは後から届くので自宅の無線LANで設定。
リモート操作(TeamViewer)の設定
TeamViewer Hostをインストールした後、普通に TeamViewer Host アプリのサインインフォームからサインインしようとして結構混乱しました。
正しくは、先にブラウザから https://web.teamviewer.com/ にアクセスしてサインインしておいてから、TeamViewer Hostアプリを開いて端末を割り当てるという順番でした。
iPhoneからアクセスの場合に使うのは「TeamViewerでリモートコントロール」アプリ。
ロック状態の場合、上にスワイプしてパスキー入力状態になった時に、リモート元側では画面が真っ暗で見えないという問題が発生。
PCならテンキーで入力。
iPhoneの場合は画面右側のほうからキーボードアイコンでキーボードを出して入力できました。
Googleファミリーリンクの設定
Webやゲームの広告を誤タップし、アプリのストアを適当にタップしてインストールしてしまうパターンが不安というか面倒なので制限することに。
これは検索で出てきた auの「ファミリーリンク設定マニュアル」PDF が参考になりました。
アプリのインストールは初期状態ですべて承認制の様子。
アイコン類の拡大
設定→ディスプレイ→表示サイズとテキスト。
タスクバー・ホームボタン周りは相対的に小さいのが若干不安。
左スワイプの広告的なやつを消す
初心者・高齢者だと戻る方法に困りそうでどうにか消せないか調査。
現時点のバージョンでは「スワイプしてEntertainment Spaceにアクセス」が該当の内容でした。
その他設定
老健がマナーモード必須なので、サウンド→「着信音と通知の音量」は0にしておく。
一般設定→すばやいジェスチャー「ダブルタップすると画面がオンになります」
モバイル回線(LinksMate)の設定
タブレット本体購入の翌々日にLinksMateのSIMが到着。
SIMを挿入し、APNを設定。ここまでは付属の案内通りで特に問題なくできました。
ちゃんと祖母を利用者として設定したため「カウントフリーオプションに関する注意事項・利用条件」に本人の同意を取る必要があります
(貸与する形なんだから自分を利用者にしても虚偽ではないし、そのほうが良かったような気も…)
最初の契約が数年前だったので忘れていましたが、httpでアクセスしたときに割り込んで同意ページが開くようです。
APNの設定後、ブラウザから「http://」で始まるURL(※)にアクセスいただくと(「https://」 不可)「カウントフリーオプションに関する注意事項・利用条件」が表示されます。
(中略)
※気象庁のサイト【http://www.jma.go.jp】等に端末から直接アクセスをお試しください。
メールで例示されている気象庁のサイトですが、2025年2月の時点では既にちゃんとhttpsのURLに転送するように改善されていたためこの用途に使えませんでした。
他にhttpがありそうなサイトとして example.com を思いつきましたが、これもhttpsしかない状態。
「httpのサイト」で検索してみるとライフカードがクレジットカード会社なのにhttpだという知恵袋回答がありましたが、流石に2025年にはこれも改善済み。
これに関しては所属している会社のサイトがhttpだったのでアクセス先は何とかなりました。(なので代わりのサンプルは例示できません)
ひとまずhttpのサイトにアクセスできましたが、転送されたLinksMateのサイトはエラー画面になる状態。
※「http://」で始まるURLにアクセスしても、「カウントフリーオプションに関する注意事項・利用条件」が表示されず、エラー画面等が表示される場合は、ブラウザのCookieをオンにしてアクセスをお願いいたします。
Cookieが有効なのを確認してアクセスしなおしても改善せず。
問い合わせれば良いか考えているときに、タブレットをWi-Fiアクセスポイントにして他端末を接続し、そちらのブラウザでアクセスすることを思いつきました。
設定→Wi-Fiアクセスポイント から有効化。
普段使いのiPhoneで、QRコードを読み取ってWi-Fi接続、正常に承認ページにアクセスできました。
現地で渡す段階で設定するのも上手くいかなかった場合が訪問の頻度からリスキーなので、この場で祖母本人に電話をかけ、運よく出てくれたので、念のため改めて説明して有効化を完了しました。
SMSの設定
メッセージアプリはSIMのあるスマホ+WiFi等のタブレットを組み合わせる前提なのか、スマホとの連携?をさせようとしてきて、タブレットでは不可なのかと混乱しましたが、端末のSMSを使用するようなオプションに気付き設定できました。
これでAmazon/KindleやLINE関連が導入できます。