高次脳機能障害「私」のマイクロツーリズム ~ ネガティブキャンペーンはやめて!~
このコーナーは重度高次脳機能障害当事者(重い知的障害、ADL全般の障害、特に失語症で思うように意思表示できない)の家内(=「私」)の気持ちを、夫である私(=たまさん)が推測し、家内の視点に立ち家内の言葉で書いたものです。
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お久しぶりです。ご無沙汰しています。
この夏の間、体調が絶不調でなかなかお話しできるようなことはなかった。
本当は今日もこれといってないのだけれど、どうしてもお伝えしたいこと、ご理解いただきたいことがあるので、少しの間、お時間を。
ネガティブキャンペーンはやめて!
たまさん(「私」のだんな)含めて支援者の方々にお願いしたい。
「私」の前で、症状の悪化にともなって感じた不安や焦り、落胆、よくない想像や仮定、可能性を声にあらわすのは控えてもらえないだろうか。
障害を抱える「私」は、残念ながら思うように自分を表現できない。
回りからみたら「声は聞こえていても、意味を理解できていないだろう」と思うかもしれない。
でも「私」は、その話がどういう意味なのか十分に理解しているつもりだ。
ネガティブな言葉(ため息や表情などの非言語も含む)を耳にすると、思いっきりモチベーションが下がってしまう。
この数週間の、もろもろの機能低下は各所で聞かれる「声」によるストレスにもその一因があるようにも感じている。
折しも、この夏の気候は異常。
「私」にとっても最悪の環境であったと言わざるを得ない。
それが「私」の身体に変調をきたしているのは事実だろう。間違いない。
ただそれに輪をかけて、「どうしたんだ!」「おかしくなっているよ!」「かなり悪いぞ!」と「私」に話されるのはとても辛い。
一生懸命やってもらっているがゆえに、がっかりするのは無理もない。
でも一番ショックを受けているのは「私」なのよ。
そこを理解してほしい。
だから、「私」の前で
「ネガティブキャンペーンはやめて!」
「可能な限り、ポジティブトークをしてほしい!」
わがままかもしれませんが、ご理解いただきたく。
「私」と同じように感じている障害当事者も多いのではないだろうか。
PS
来週は、久々に、めぐみ先生の「和アロマ」のワークショップがある。
いまから楽しみだ。(冒頭の画像は以前の様子から)