見出し画像

おしつけがましい

元鈴木さん(@Motosuzukisan)のツイートが辛い。

プレゼントに限らず「この人が見てるのは私っていう人間じゃなくて、理想の女の子の幻影なんだなあ」って感じるとき、ものすごく萎えますよね

このツイートには1.7万件のいいねがついている。むちゃくちゃ共感を呼んでいる。

「押しつけがましい」ってセリフがある。見返りありきの行動。やられた側は特にありがたくないのに、それに対して言わないにしても「え?ありがとうって言わないの?」みたいな顔をする人。やってやったんだから感謝しろやと上から目線。腹立つ。
腹立つけど、それだったら逆に「やってやったんだから喜べや」と感謝を強要する人の方がましだ。強要しない側の方がタチが悪い。上から目線なのに、まるで上から目線じゃない風にふるまう。現行犯じゃないと逮捕できない社会。逮捕できる犯人の方がまだましだ。

難しいのは、押しつけがましいひとは無自覚だってこと。無自覚にあぐらをかくやつもいる。「無自覚だからしょうがないじゃん」と開き直る。そうすればおのずと合わない人は近寄ってこない。それはそれで幸せかもしれないが。それは合う人がいる前提で、もしそばに合う人がいないと「誰も自分に合う人なんてこの世にいない」となる。

私はここ1年、元カノに押しつけがましいプレゼントを贈り続けている病気にかかっている。自問自答したうえ「相手になんと思われようと贈り続けよう」なんて結論つけて買って送ってしまう。そして裏で陰口をたたかれる始末。やめりゃいいんだけども。やめりゃいいんだけども。「相手になんと思われようと」に着地してしまう。

プレゼントの醍醐味。もらう側は自分のことを考えてくれているんだと嬉しくなること。あげる側は相手の喜ぶ顔が見れること。お互いにこの気持ちがなければ、プレゼントは成立しない。もらう側がほしいものをあげても、相手が喜ばないのであれば成立していない。決めつけはよくないけども、成立していないなと私は思う。成立しないパターンは基本的にあげる側のエゴが大きい。

あげる側のエゴである「喜ぶ顔がみたい」を無意識のうちに相手に強要していて、その結果もらう側が「理想の女の子の幻影」を演じなければならなくなる。それは健康的な営みではない。一度幻影を演じてしまったが最後、彼とは半永久的に幻影をやらなければいけない呪いにかかる。呪いだとか幻影だとかややこしいけど。

元鈴木さんはツイートのリプ欄で続ける

そういう人達とは長く続かなかったけど、続ける限り「俺の理想の彼女」を求められ続けるってことだから結局無理だったんだなあと思う。
それってつまり、ずっと私じゃ満足しないって意味だもんね

最後の文章がクリティカル。「俺の理想」求めているだけで、その人自身を観ているわけではない。ぶりっ子に群がる男への嫌悪感もこれと同じだろう。ぶりっ子なんて狙ってやるものだから、それに「かわいい」と言っている野郎は、上記でいう「俺の理想」を求める野郎と変わらない。アイドルも同じだろう。仕事でにゃんにゃんやってんのに、それをあたかも彼女の本心のように捉える。そりゃアイドルオタクは敬遠されるわなー。

彼女が「俺の理想」から外れた場合、どうなるのだろう。元カノは私にすっぴんを見せたがらなかった。メイク後と全く違うかららしい。私は「それでもいい」と言い続けたが、彼女は頑なに断り続けた。私はその行動に壁を感じて嫌だった。それと同時に、私は元カノがすっぴんで歩いていて気づけるのか不安にもなった。3か月も良く持った方だ。

私にも無意識ながら「俺の理想の彼女」像がある。明るくて、辛いけど彼氏の前では弱音を吐かなくて、甘えてくれて、自分の話を聞いてくれて、良く笑う。マジで清宮レイじゃんけ。清宮レイ最強。しかし24時間365日笑顔でいたら顔面がぶっこわれる。暗い時もあるし、彼氏の前で弱音を吐けるもんなら吐きたい。甘えられない時も、話を聞きたくないときも、笑えない時もある。その時私は、不機嫌にならないだろうか。

居づらい集団てのがある。原因はほぼわかっていて、自己開示ができないこと。いわゆる思ってても言えない状態。思いやりで言わないのではなく、どうせ怒られるからと思って言えない状態。溜め込むのは、吐き出す方法が無いからだ。

この不健康な状態から抜け出したい。理想なんか追いかけずに、ありのままの相手を。そんなこと他人に言ったら何も言わずに壁を作られそうだし、友人に言えば「きもい」と言われる気がする。そんなことしなくてもいいのかな。理想も追いかけず、ありのままも求めず。じゃあどうしたらいいんだろう。いっつもちょうどいい真ん中がどこなのかで迷子になってしまう。今も未だに迷子。




#悦セイスト

シュークリーム(128円)とピザまん(130円)を買いたいです。恵んでください。