漫画研究整理2
「読む」から考える漫画の企画とは何か?
具体的な話はしづらいのだが、
漫画の「読む」を定義するとすれば口承文芸であると考えるのが妥当だと思われる。
漫画の編集者=雑誌の編集者なので、漫画作品の成立の一部には、出版社が雑誌の誌面を作るときのスキルと同じものが使われていると考えて良いだろう。
そのスキルとは、「大衆文化を口承文芸として捉えるスキル」だと思う。
これが漫画の企画、漫画を読者が読む時にどう読むかを分析するスキルと関わってくるのではないか、と俺は思っている。
口承文芸として捉えるとはどういうことか?というと、特定のグループが「語り」を共通の認識として共有するメディアである、と考えることだと思う。
つまり漫画作品を立ち上げるというのは新たに特定の「語り」をするグループを作ろうとするのと同じと考える。
こうすると、
なぜ「漫画文化の研究」ばかりになってしまうかもわかるだろう。
語りそのものを研究しているのではなく、特定の「語り」を持つグループについて、社会学などの手法で研究しているのが現在の漫画研究の主流になっている、というわけだ。
俺がやりたいのは語りそのものの方の研究。
とりあえずここまで。