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インドでインド人とインドデート

A:僕はあります。その日初めて会った女性とデートしました。
マッチングアプリじゃありません。インドの駅で、偶然出会った人とです。

 時は2024年3月。

 僕は、途方に暮れていました。
貧乏旅行、リュック1つで、このスパイスとITの国にきて、2日目。

 僕は、デリー駅の中で、困りまくっていました。2日後には、このインドの首都を出て、寝台列車でブッダガヤに行きたい。だけんど、外国人用の切符売り場が分からない。ネット予約は、購入までが複雑すぎて断念。ネットの情報頼りに駅に来てみたものの、外国人用の寝台列車チケット売り場は駅に1つで、駅が広すぎて場所がわからん。窓口で聞いても、14億人を抱える国の首都ターミナル駅。込みすぎてて丁寧に教えてなんてくれません。
「とりあえず右に曲がって、また別の人に聞くんだな。」そんな回答をされ、右には曲がるもの、、、ただ壁があるだけ。そんな感じで同じところを行ったり来たりするのでした。
 
 しかし!そこで僕は今回の旅1番の救世主に出会うのです!!
 

SUKIYA  in インド。宗教上、牛出せないんで鶏です。

「アーユーコリアン? ホニャララホニャララPHOTO、OK?」

 
 英語があまり分からない僕でも、2ショット写真を撮ってほしいと言われたことくらいは分かりました。インドで日本人、というか東アジア系の人って、めちゃめちゃ目立つんです。普通に、日本で西洋系の人に会うより、目立つ。それぐらい、インドって観光人気ないんですね!もちろん、数で見たら多いに決まってるけど、それより現地にいる人が14億人もいますからね、、、

 結構焦っていたので、僕は「切符買いたいから、また後でにして」って言ってしまったんです。まだインドに来て、2日。現地の人と関わると、どんな些細なことからでも面倒に巻き込まれかねない。そう思って、理由を付けて断ってしまったんですけど、そうしたら「じゃ、私も一緒に切符売り場探してあげるよ」って言って、僕に付きまとってくるではありませんか。

 当時の心境的に、1日目にインド人の、観光客に対する筆舌に尽くしがたい洗礼たちを受けた僕としては、付いてきてほしくないんですけど、1人じゃどうにもならなかったのは確かなので、結局、一緒に探すことにしました。

 

 チケット売り場、一緒に探すこと小1時間。人に聞き、間違った場所に入ったりしながら、あっついデリー駅内を歩きまくりました。その間、様々なことを話しました。僕のリスニング力も相まって、あんま正確には覚えてないんですけど、彼女は僕の1歳年上の22歳、何かの学校に通ってるらしく、僕が、英語力もなく、現地の友達もいずに単身インドに来たことに驚き、その後何度も「アンドユーアーソーロー(早漏ではない)」とあんまりおもしろくないイジリ方をされました。

 彼女がした、極限まで聞き取りやすく発音した質問に、僕が何度も「Pardon?」って聞いて、「よくそんな英語力でインド来たね!!煽」と言われながら、ついに僕らは、駅を出て500mの場所に位置する、寝台列車チケット売り場に着きました。いや駅外なのかよ。そりゃ分からんわ。インドにとって、駅外500mはもはや「駅内」なのです。

 
 
 一応、チケット売り場と思わせて悪の巣窟である可能性もあるので、日本人が書いたインドでのチケットの買い方サイトでの写真を見て、ここで間違いないことを確認して、いざ購入!の前に、紙に色々記入があるので、それもその女の子に書いてもらいました。多分僕の英会話力を見て、こりゃダメだっ、きっと書けない、と思って書いてくれたんでしょうけど、チッチッチ、分かってないね、リーディング大国日本の学生を!!! 僕らは特殊訓練を受けていて、なんと6年の英語学習の9割を英語読解につぎこんでるんだよ!!そんな国多分他にないよね!日本人はマニアックな文法や語法に関しては世界屈指なのさ!その割にaとtheの使い分けもよく分かってない、世界的に見てもすごい種族なのさ!!!!!

翻訳できるんだけど、せっかくだから書いてもらった。


 そこらへんのデリケートな問題に関しては、文部科学省とかGTEC(死語)とか竹岡博信に任せるとして、書いてもらった紙をカウンターに提出!さあ、俺にブッダガヤ行きのチケットをよこせ!! と思ったその瞬間!!!

 チケットのおじさんが、
「クレジット?だめだよ、現金じゃなきゃ!」

 は?首都デリー駅のチケット売り場で?現金じゃなきゃダメ?そんな火の玉ボーイみたいなセリフ言われても全然大晦日のさいたまスーパーアリーナは沸かないぜ。、、、、、、、、、

 いやー、困った。なんせ現金は3500
ルピーしかなく、海外キャッシングができるのは、5日後から。万が一でも無くさないために、ほとんどホステル(大部屋に2段ベットが沢山置いてあるスタイルの宿。安いと600円とかで泊まれる。)の鍵付き金庫に置いてきている。今から現金獲りに行くのは、、めんどくさすぎる。そう思っていた時、
 「お金置いてきてるなら、ここは私が立て替えとくよ、後で返してくれればいいから。」三度手を差し伸べてくれるインドガール!!!彼女がお金を出してくれたおかげで、探し始めてから約1.5時間、僕は切符を手に入れることが出来たのでした。

死ぬ気で手に入れたチケット。

 「いやー、マジでありがとう!今からすぐにホステル向かってお金渡すよ!」その時ばかりは、観光客詐欺大国インドへの警戒心も消え去り、素直な感謝を伝えられたのでした。
 しかし、それに対して彼女が放った一言は、
「いいよ、お金は後で。それより、今からテンポー行くよ。ついてきて」
ん?テンポー?、、テンプル!? お寺!!?どゆこと!!!??
時は午後4時。そこからテンプルガールとの情熱的な(ある意味で)デートは、まだまだ続くのでした、、、、、  
                          続く

 読み返してみたら、ここまでデートでも何でもないな。後編はちゃんと?
バカ女が大好きな恋愛リアリティーショー並みの展開にはならないけどお楽しみに!!!!!


おまけ:女は恋愛リアリティーショーで理想の恋に魅了され、
    男はアダルトビデオで理想のセックスに魅了される。
    結果どっちもバカ。

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