コマかくノートに描いたプロットはネームでこうなる
その前に、前回は「うまい棒」について語っていて、うまい棒を4等分にする方法を私は間違えていたオチだったかと思います。
それでも自己流で割ることに成功したよ!と書いていましたが、昨日正しい割り方でもやってみたんです。
すると…
もっと綺麗に割ることに成功いたしました!!!
我ながら美しいフォルム…
これはダメな例。
タイトルについて。
月曜日、ディスコードのボイチャにてマンガ専科の方々と近況報告をし合う機会があったのですが、皆さんの色んなお話が聴けてとても勉強になりました。
私はコロナ後遺症で先月は何もできなかったことと、
コマかくノートで創作のリハビリをしていました!ということをご報告したところ…
コマかくノート?あ!無印の?的なリアクションで、意外と皆さん知らないようでした。私も先月まで知らなかったですが。
私は文字でプロットを書くのが苦手なので、このノートに絵で描くことにしたと伝えると、主催者のイゼンサトウさんが「そこに描いたプロットがどうやってネームになるのか見てみたいです!」と言ってくださり、参加していた他のかたも気になる〜と興味深そうにしてくださいました。
幸い一昨日に20pのネームを描き終えていたので、
「わかりました!私は手の内をどんどん明かしたいタイプなので今度のnoteに書きますね!読む人を巻き込んで道づれにしたいので!」
とちょっとカルトな一言を最後に添えつつお約束をしたのです。
というわけで…今回はコマかくノートに描いたプロットがネームではどうなるのかについて書いていきます。
短くまとめてあるのでこのままスクロールお願いします↓⭐︎
まず、私がこのノートをどういう風に使っているのか説明していきます。
コマかくノートは「1ページに8つのコマ枠」が印刷されているのですが、私は4コマ=1pと考えています。
つまりノート1pあたりが、ネームでは2pの計算です(ちょっとややこしいですが…)
プロットへの取り組み方としては、自由帳に4コマ漫画を描くような気持ちで、あまり深く考えずに絵とセリフをどんどん入れてコマを埋めていきます。
ここで肝心なのは、なるべく手を止めずに一気に描くことです。
描き終えたら一度読み直してバランスを見て、違和感を感じる部分を修正します。
私は消しゴムの消しカスが大嫌いなので、消さずに文字で修正していきます。
コマかくノートの使い方はこんなかんじです。
量産重視のためプロットは必要以上にこねくり回さず、すぐにネームに起こすと決めています。
ここから本題。
このプロットがどのようにしてネームになるのか、一部抜粋してみます。
プロット▼
ネーム▼
お分かりでしょうか。
冒頭の時点で、相手役の性別が変わっております。
実はいざネームを描こうとした時、なかなかペンが進まなかったのです。
なんというか楽しくない…私は本当に男の子を描いていきたいのか?そこに萌えはあるのか…?
自問し続けるとある真相に辿り着きました。
女の子の顔が描きたい!!女の子同士の話が描きたい!!と。
小さなプロットから大きなネームへと場所が変わったことにより、自分が「本当に描きたいもの」が明確になったのかもしれません。
大幅な改変ですが最初にプロットを作っていたおかげで、大筋はブレずに最後までネームを切ることができました。
プロットの存在の偉大さを知る…。
あと今回の作品では、読み手に緊張感を与えるシーンというものを意識するようになりました。
これまでの作品はほっこり優しい系が主流▼
上記の作品を「毒要素が足りない」と評価されたことに悩み、マンガ専科同期に相談したりして、なんとか自分なりに過激な演出を考えたりもしましたが、今度は編集さんに「唐突すぎる」と言われてしまう結果に…▼
そこで改めて考えてみました。受賞する漫画と私の漫画って何が違うんだろう?
そして、自分の話には「捻り」がないんだなという結論が出たのです。
捻りとは、私的にはですが、単調な雰囲気をピリッとさせるスパイスのようなシーンのことを指します。
「毒が足りない」と聞くとあまりピンと来なかったのですが、「捻り」と考えるとちょっとしっくりきました。同じような意味なのに不思議なものです。
私は橋本環奈ちゃんの朝ドラを録画していて、帰宅後に見ているのですが、心を揺さぶられるようなシーンは、だいたい始まりから8分くらいに挿入されています。朝ドラは15分間ですからちょうど真ん中あたり。
そういうエピソードは真ん中に入れるべきなんだなぁということを肌で理解しました。
↓再び比較画像↓
【プロット】
最初は「好きな人と彼女らしき女子がいる…と思いきや女子の彼氏がやってくる」という安心展開だったので、「その彼氏に浮気相手だと思われて、好きな人が胸ぐらを掴まれる」「カフェに強盗がくる」などの補足をしてます▼
【ネーム】相手役の性別が変わったので、友だちも女性に。不穏な要素意識▼
さらに不穏なセリフを挿入▼
話作りはまだまだなのですが、こうやって一つずつクリアしていくのは楽しいです。
できないことを才能がないと落ち込まずに、たくさん描いて感覚を磨いていきたいと思ってます。
というわけで、コマかくノートに描いたプロットはネームで結構変わるというお話でした。(私だけかもですが)
次回までには下描きが進んでいると思うので、ネームから下描きになったらこうなった、ということを書いていけたらと思います!
それではまた来週。