Vol.2 3Dプリンタと共に寝る「Adventurer3(FLASHFORGE)の静音化その2 "悲劇の夜"」
プリンタヘッドファンを変えることで風を切るような高音は止んだ.
3Dプリンタを動かさずに寝るに越したことはないんだけど,これだけでだいぶ快適に感じる.
Adventurer3にはあと残り2つのファンがついている.
こいつらは特に音が気になるようなことはなかったが,僕の改造欲を抑えるものは何もない.気づけばAdventure3は丸裸だった.
「メインボードファン」を変えてみよう
これはあとから気がついたことだが,あんなに丸裸にする必要はない.
機械の底面にある金属のパネルを外せば,メインボードファンにアクセスできる.ネジ4本を外すだけ.
メインボードを外さずにファンを交換している人もいたが,メインボードも外したほうが確実に作業できる.
標準のファンのスペックを調べた
型式:DF4020B24L
寸法:40 × 40 × 20 mm
定格入力:24 V
回転数:5000 RPM
風量:5.74 CFM
騒音値:22.5dB(A)
プリントヘッドファンに比べると騒音値もかなり抑えられている.しかし,ヘッドファンの騒音が劇的に改善したこともあって,ブーンという音が微妙に気になってしまう.メインボードとY軸ユニットの狭い空間に収めこんでいるから,その影響で風切り音がしているんだと思う.
交換するのはこちらのファン
商品名:OMEGA TYPHOON 40mm 薄型超静音タイプ
型式:CFZ-4110LA(Ainex)
寸法:40 × 40 × 10 mm
定格入力:12 V
回転数:4000 RPM
風量:4.81 CFM
騒音値:12.3 dB(A)
プリントヘッドファンの交換でも登場したOMEGA TYPHOON.今回は,風量が必要だったので超静音タイプにした.このOMEGA TYPHOON,”究極静音”と”超静音”の2つしかラインナップされていない.普通という概念はどこかへ飛ばされていったよう.
ただ少し風量足りないが,ここは目をつぶろう.(自己責任)
ファンの交換作業
作業はこれといって特別なことは必要ない.前回の記事と同じように24Vの電源を12Vに降圧するためにDC/DCコンバータを使った.
取り付けは同じ40mm角のファンだったので,もともと取り付けていた所に同じように取りけることができた.M3ボルトを2本で固定する.
ファンの風量をちょっとだけ上げとく
標準のファンに比べると少し風量不足だったので,気休めかも知れないが,電圧を少し上げて風量を少しでも確保しておこうと思う.
電圧と回転数は比例しているので,電圧を上げると回転数も上がる.同じように回転数と風量も比例しているので,電圧を調整することで多少の風量調整ができる.電圧の調整はDC/DCコンバータで24Vを本来12Vに降圧するところを少し高めにすれば良い.
12Vを+15%の13.8V(=12×1.15)まで上げてることにした.風量も+15%で5.53CMF(=4.81×1.15)となるはず.
電圧を上げすぎて壊れても困るし,上げれば上げるほどノイズも目立ってくる.この辺で良しとしよう.
悲劇の結末
テスターで電圧を調整してる途中だった.
何気なく作業を進めている手元で「パチッ」と火花が散った.
慌てて電源を切る.
ぱっと見た感じ特に異変はない.恐る恐るスイッチを入れてみる.さっきまで回っていたファンはピクリとも動かない.テスターで電圧を測ってみるも”0”を表示したままで反応がない.
モータも全軸動くし,タッチパネルの操作だって問題ない.ノズルだって熱くなる.ただファンだけが回らない.
よくよく見てみるとメインボードの一部が焦げてしまっていた.
やってしまった.
幸いにも部品は売っているので修理はできそう.
にしても高額だな...もう一台買えるんじゃないか.
基板だけ直せる人とかいませんか.トホホ...泣
騒音値は数値上では半分くらいだし,きっと静音効果があると思うけど,それを体感することはできなかった.それはまた復旧したら試そう.
なるべく早いうちに...
今夜は物音ひとつしなかった.
おやすみなさい.