音楽と映画
妊娠してから一昨年ぐらいまで、独身時代は好きだった音楽と映画から遠ざかっていた。
主に育児。
音楽は子供が好きな曲、たまに映画を観に行っても、それも子供が観たいもの。
家事に勤しみ、空いた時間は手芸や本を読む程度。
そんな毎日も大事だったのだけれど、気付けば早15年近く、音楽と映画から離れていた。
サブスクのおかげで海外ドラマを手軽に観れるようになり、ながら見をして楽しんでいた。
でも一昨年、ふとメレンゲのライブに行きたくなり行った。
ああ、そうだ。大好きなライブってこれだ。
胸がギュッとなるのに楽しくて、帰りたくなくて、ずっと聴いていたくて、血の巡りが早くなるようなあの感覚。
RADのライブには何回か行っていたけど、やっぱりメレンゲは違う。
私の特別はやっぱりメレンゲだったのだと痛感した。
とはいえ、昔のように新しい音楽を探す気力はもうなくて、たまたま聴こえてきた曲が気になって検索して聴いたり、なんて感じの日々。
自分の心に沁みてくる音楽をあんなに探していた自分はどこへ(笑)
そして今年頭、シン・エヴァンゲリオンを観た。
初めてエヴァを観たのが高校生。
難解な表現に考察は膨らみばかりで、最終章であるシンを本当に待っていた。そして、エヴァがロボットアニメじゃないと言った庵野監督の意図が少し分かった気がした。
シンジには「世界を守るため、悪を倒すため」という気持ちがない。
この気持ちがなければ、ロボットアニメにはならないんだろう。
いつも乗せられている、自分の意志で乗るのは「綾波を助ける」以外ない。
ロボットアニメとは、子供に勇気や力を与えてくれるものだけど、なんならエヴァは、そういった気持ちを萎えさせるアニメ。
そんなことを考えながら観ていたら、映画って楽しいなと思った。
何を唐突にと思うかもしれない。
でも長いこと映画から離れていた私は、映画の良さを忘れてしまっていた。
観終わったあとにも引きずるあの時間。
あのシーンはああだったな、こうだったな、この表現すごく良かったなと反芻する時間。あんな時間をすっかり忘れていた。
海外ドラマも楽しいけれど、反芻する時間はない。気楽ではあるけれど。
そこで、観よう観ようと思って数年経ってしまっていた「リリーのすべて」を観た。
ストーリーが感動するかとかは置いといて。
エディ・レッドメインの、夫から女に変わっていく様、仕草、表情、話し方、どれをとっても素晴らしかった。
ストーリーよりもその表現力に引き込まれた。
観終わったあとも、彼の繊細な表現が頭から離れず、それを思い出しては心がじんわりするのです。
いやぁ、映画って、本当に素晴らしいですね!
そして今夜、B'zのUNITEを観て、芸術の素晴らしさを痛感する。
曲を作り続け、歌い続け、築き上げ続けた人たち。
演技を磨き上げ、なお向上し続ける俳優と、その表現力を最大限に引き出す監督。
この感動をなんで忘れてたのかな。
いや、育児と病気で仕方ないんだけどさ。
これからは、15年分のB'zとミスチル聴かなくちゃ。
映画も観たいけど、何から観ようか迷ってしまう…。
前に観た「レ・ミゼラブル」、最後のほう半寝しちゃったからちゃんと観たいな。映画館にも行きたいな。
アマプラ、HULU、ネトフリ駆使して色々探そう。
Spotifyも入ってるのに活躍してないから使おう。
便利な世の中で、私の感性も目覚め始めたのちょうど良かったな。
目のことで諦めたことも多かったけど、
こうしてまだやりたいこと、できることがあるのは嬉しい。
大事にしていこう。