食の魂をみなさまにもてなすべし
「ぼくらの大好物さ、コウコウ」
あの耳とシッポは、帽子をかぶったキツネだろう。キツネさん展覧会にようこそ。ぼくらは歓迎したいのだが椅子にすわってくれやしない。シルエットのしっぽにじゃらじゃらついている「ネ」がじゃまで座れないというのだ。なんだいそれは?
「ネだよ根、食べものの根源さ、コウコウ」
「ケは食べものの古い古い言葉さ、コウコウ」
きみは「ケ」の「ネ」かい?
ぼくは「けのね」…えっと「けつねさ、コウコウ」!
穀物霊信仰国の国王けつねさんがいらしてくださったのだ。
「食の魂をみなさまにもてなすべしコウコウ」。
そうか、これぞぼくら器の使命。
※「ツ」接続詞のノ
※「けつね」が転じて「きつね」にお成り!
(完)
展覧会情報⇒★
(写真:コッチョリーノの土鍋/ファンタレニャーメの木の器)
(ブレイクトーク)個展2日目はまだまだ緊張しています。何十年、何十回とやってきてもこんなに緊張するものかと思います。ふだんは制作でおひさまに隠れながらこもる日々。それが、おひさまと直で対面する「晴れ舞台」なわけです。帽子もサングラスも用意なしで、いや、まるはだか同然なのです。
大切なお客さまから、手づくりの「お稲荷さん」と「トルタ」をいただきました。黄金にかがやくおいなりさんは、おじゃこと胡麻とお昆布のご飯。財宝かしらと思ったほど上品なお味で、ギャラリーに美味来福。これまた不思議なご縁でミラノからいらしてかわいらしいシニョリーナと一緒に頂きました。
Cocciorino コッチョリーノ地球のかけら