秋を炊く⑫「秋のえごま塩のふりかけと玄米ごはん」
蓼科のギャラリーに行く道すがら、直売所で「あぶらえ」を買った。この名前に親しみがなく、えごまに似ているな?と思って手に取る。その場で調べると、やはり「あぶらえ」とは「えごま」。昔から飛騨や茅野で盛んに育てられているようだ。お肉を巻いて食べたりする「えごまの葉」は各地で流通しているが、「えごまの種」は東京であまり見かけない。
春蒔きは、夏に葉が出て収穫。葉がおちた秋に種を収穫するそうで、この時期ならではの天然物。生産者の氏名と住所と、料理方法も書いてある。PCラベルではわからない小さなことだが、手書き文字からご年齢も予測がつく。生産、収穫、その上にこの小さな労力が己の職人仕事に重なり、心に響きわたる。
この地方では、おはぎのまわりに「えごま」をつけるらしい。五平餅のたれに混ざっているのもえごま。
生産者のメモとおりに種を軽く煎って、すりこぎで擦り、そこに日本の天然塩(湿ったタイプが合う)をあえて「えごま塩」をつくった。ごはん、おひたし、キノコのパスタにも最適!
定番のしのぎ茶碗から、今回の展覧会に向けて新しい土で試みた茶碗。素朴な食事を楽しんでいただきたいと思ってつくったもの。いつもの玄米ごはんは新米、秋のえごまと、ひじき煮を添えただけのごはんでいただくごちそう。
INFORMATION
我妻珠美 陶展 -秋を炊く-
Tamami Azuma
Ceramic Art Exhibition
Ecru+HM(Ginza Tokyo)
2018年11月16日~24日
※21日休廊
12:30-19:00 (Last day 17:00)
東京都中央区銀座1-9-8 奥野ビル4F
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