おむすびと涙 #まいにち土鍋
さて、7日の荷下ろしを終えた我らは、洗濯機をジロジロ見ながら(しつこい)、とりあえず急ぎの荷物を探したり洋服を引っ掛けたり、カーテンのサイズ測ったり、ガスや水道の対応したり。引越し荷物の受け入れが完了しても動きは止められず、結局、夜の高速道路を走り東京の空っぽの家に戻る。日付け変わって深夜到着。
その日は、粗大ゴミを20個出す。深夜に工房から全室のブラインドを外す。眠ったのは明るくなったころ
8日朝、体力的に相当辛かった。
立ち上がれるかなあ?と一瞬危機を感じたけど、屈伸しながら立ち上がる。
幸いお腹は空いている。ああ元気なのだ。そんな折、お隣のかたが訪問くださり、ほんのり温かいおむすびと、手づくり焼き菓子を持ってきてくださった。温かいおむすびを手に乗せた瞬間、思わず涙があふれた。
感傷的になるまい。今回は工房の引越し、窯の解体などもあったので「住む」と「仕事」と分けて気持ちを支えなければならない。とにかく骨っぷしあるコッチョリーノとしてふるまってきたが、おむすびにやられた。
酢漬けの茗荷が添えられており、酢の味と茗荷のほろ苦さがこんなにも疲労に効くなんて。
掌でむすぶ米には、たしかな魂が入っていた。
9月8日(木)
盛る「ミニ土鍋コッチョリーノ」
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