わたしたちの季節を炊く ー夏アスパラごはんー
大地のごちそうを年に2回もいただける喜びよ。
同じ野菜でも季節によって味が違う。
こんなにあいまいな味(前記事 参照)の変化を楽しめるなんて。
春芽(春アスパラ)を収穫した後に、親茎を伸ばし夏芽(夏アスパラ)を収穫するのだそう。2ヶ月ほどでぐんぐん育ったアスパラは、穂先まで爽やかな黄緑色で、春芽に比べたら若干細めだけれど、皮をそぐ必要もないほど、やさしい。
有機栽培アスパラということで、生でかじってみる。みずみずしく、甘く、そして土の香りがする。
そうだ、あのレシピ(昆布大使である松田真枝さん)で「夏アスパラごはん」を作ろう。アスパラは炊き込まず、土鍋コッチョリーノでごはんを炊き、蒸らす時間に生アスパラを入れてごはんに香りを移す。
一緒に炊き込んだ昆布も、もちろん道産。
炊き上がったら、取り出し、細切りにして塩と白ごまをまぶすのが好き。
土鍋で季節を楽しんでみませんか?
EXHIBITION INFORMATION
我妻珠美 陶展「秋を炊く」
2021. 09. 22(水) 23(木)
※2日間限定展示
(展示販売数は通常通り)
新宿髙島屋 10階リビング中央フロア
店舗営業時間ご参照願います。
*抽選入場になる予定です。
*定番土鍋の受注を些少限定数で承ります。
*詳細は後日お知らせします。
あとがきコッチョリーノ
▶︎一日中、工房の窓をあけているので季節のあいまいな変化を享受しています。いや、実は悠長にそんなこと言ってなんかいられず、別名工房サウナ。▶︎制作工程の関係で冷風がかけられないというか、冷房も効かず、暖房の最低温度にしたほうが良いくらい狂った室温なのです。▶︎そんな日が続いたのに、今夜はすっかり涼しくて。皮肉にも東京の夜はひとあし早く眠るようになり、クルマの流れは減りました。秋の虫が増え、近所の夕食のおいしそうな匂いが空気に満ちています。▶︎今年も、旅ができず静かにものづくりを淡々と続ける毎日です。華やかな太陽がなくても、坦々とした道であっても、地味な風景でも、豊かさは同じどころか、滋味という深みを知るのです。▶︎最後になりましたが、コロポックルの杖(アスパラ)を贈ってくださったMさんありがとうございました。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?