冷製パスタに見立てたズッキーニのサラダ
六季
四季どころか「六季」が実感できる日本。夏のはじまり(梅雨)や、冬のはじまり(秋雨)など、暑さ寒さだけでなく、湿度でも季節を表現する繊細な環境に住むわたしたち。
微妙な気候に寄り添う人間だからこそ、繊細なのかもしれない。時にそれを揶揄する声を聞くけれど、わたしはその繊細な人間たちも大好き。
ズッキーニの花と実
ああ本格的な夏がはじまるんだ。
畑で透けるように鮮やかな黄色いズッキーニ の花を見ると、そう思う。異国にひとり陶芸弟子として住んでいたわたしは、生活資金が乏しかったので、日本に帰ろうか、アパートに留まろうかいつも考える季節だった。
産地から安全な野菜だけを集めた「伝」さんから、大きなズッキーニを。このようなサイズを見かけたら、ズッキーニをパスタに見立てたサラダをつくるといつも決めている。
パスタ仕立てサラダ
ーレシピの前にー
工房ブログで地道につづけている「職人のなんちゃってレシピ」は、料理家ではなく、陶芸職人として、重量や分数など「数字がない」レシピ。あしからず。
「ドライトマトとレモンピールのパスタ仕立てのズッキーニ」
a スライサーで縦薄切りにした「ズッキーニ」
a 水に戻した「ドライトマト」
a みじん切り「赤大根」
a みじん切り「黒オリーブ」
a 塩漬け「無農薬レモンピール」(※)
a 塩漬け「にんにく」(※)
a 「塩」少々
b ちぎった「バジル」
b ちぎった「ルーコラ」
c オリーブオイル
(うつわ:耐熱スープ皿コッチョリーノ)
1. ズッキーニを縦方向にスライサーでシューッ!水にさらす。(タリアテッレかフェットチーネか、きしめんか、そんな感じに)
2. 具材 a に c オリーブオイルをかけて和える。
(ドライトマトの塩気により塩加減を調整)
3. ハーブ b をお好み量で散らし完成。
(※)塩漬けにして調味料として保存すると便利。
あとがきコッチョリーノ
▶︎2月の半ばに終えた個展。その後、オンラインショップを経て、翌日から、ありがたくも個展1回分ほどいただいた受注作品の制作を毎日していました。重量あげ選手のように箱をかついで納品しています。▶︎現在、最後の窯を除冷中。玉手箱のような高温窯、割れ物を扱う仕事は、何年経っても極度に緊張する精神状態がつづくので、つい鼻歌をうたってしまいます。▶︎ごきげんな鼻歌と気分をまぎらわす鼻歌と、そして祈りの鼻歌と。▶︎わたしを育ててくれた人がふたりも病に伏しケアに携わりながらの仕事でした。この時期わたしは毎日鼻歌をうたっています。そして、大切に大切に制作しています。(期間限定あとがきです)
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