23/03/26開催のレガシーの大会に死の影デッキを持ち込むまでのお話(MTG)
こんにちわ。
この話は
「1人のプレイヤーがクロックパーミッションデッキに拘り
3月26日に晴れる屋 名古屋店さんで行われた
レガシー東海王にてTOP8入った。」
という別談優勝したわけでもなく、
デルバーを使い続けた結果に一定の戦果を得るまでの
20日弱の中でタイムライン追って僕自身がどのような試行や模索をし、
デッキリスト登録に至るまでの判断と考察などを纏めた記事です。
手早く今の死の影デッキの評価や最終決定の件りだけ読みたい場合
「 最終夜-死の影デッキについて 」の項からお読みいただけると
サックリお読み頂けると思います。
2023年3月6日 禁止制限告知
愛知で大きなレガシーフォーマットの大会「レガシー東海王決定戦」。
開催予定日の20日前からこの備忘録は始まります。
レガシーでデルバー系デッキをメインで使っている僕も
もれなくその禁止改定の影響を受ける事になりました。
デルバー使いにとって禁止改定は恒例行事ぐらいの認識だと思います。
僕も発表のあった直後1時間ぐらいは「次のデッキ構成どうしようかー」とあーだこーだ思案して構想を練ってました。
が、その刹那現実を思い出し一瞬にして不安に陥るのです。
「デッキないのに東海王まで時間ないんだけど…」
第一週目
まずは「前期同様アドバンテージを稼げるデルバー」を試すことに
twitter上でも話題のあった≪予報/Predict≫、≪航路の作成/Chart a Course≫
を試すことに。
航路の作成は初めて5回戦固定の大会で使用するも
キャストするタイミングが選べず、
フェア同士では殆ど2ドローでキャストできるタイミングが無く、
僕個人としてはあまり感触は良くありませんでした。
次に予報はまずまずの感触ではあったものの、
御膳立てが必要であることと欲しいパーツが選べない上に
トップカードがキーカードであった場合が使えなかったり
無理強いに使って悲惨なことが多々ある為
中々でしたが、これも4枚搭載して乱発したいとは思えませんでした。
その後、レガシーデルバー界の巨人であるkiyoaggro先生から
DMにて質問が僕へ投げかけられます。
この時点での僕の死の影デッキに対しての評価は
①は8cast、赤単プリズン、イニシアチブ系統のデッキなど
このような手の早いデッキに対してハンデス(主に思考囲い)がタイミングがズレると機能しづらく、
環境黎明期でメタゲームが定まっておらず、この手のデッキが環境を席巻する可能性もあった為この時はハンデスに対して懐疑的でした。
②に関しては死の影デッキを評価する上でコアなパーツで
URデルバーや白単イニシアチブが
tier1から引き摺り下ろされた後に悪意の大梟、殺しの2枚が
デッキ分布の分散してしまった世界で通用する相手が如何程に存在するか測りかねていていた為にこちらも評価ができず、
正直に話せばこの時点での死の影デッキに対しての評価は
“まだ立ち位置のよくわからないデッキ”というものでした。
あまりいい感触が得られず、一週目は終了。
第二週目
まだ僕も含めたデルバープレイヤー達が
どういったリストが環境に適しているのか手探りでの模索段階で、
デルバーというデッキの結果が芳しくない所に
1枚のカードが突如浮上します。
このカードを使用したデルバーがMO上で良い結果を残してたことで
すぐ様話題に。
僕もパウパー用のストレージからこのカードを取り出しプレイします。
使用感として、まず禁止になった表現の反復同様に
事前のセットアップが不要であることが他の2枚と比べても
扱いやすい点だけで非常に評価できました。
が、ドローにカウンター等が含まれていると即物的な手札にならない事、
この下の記号の意味としてあくまで実体のないアドバンテージであるため
そこから実物的なアドバンテージに変換するために生物であることや除去、ドロースペルが2枚めくれることが望まれます。という意味でした。
そしてこの週末の土曜日はこの無謀なる衝動を4枚搭載したURデルバーで
トーナメントに参加し3-2とはいえ非常に歯切れの悪い感触を得ました。
この時点でしっくりくるリストがない事に内心非常に焦りを感じていたのを覚えています。
そして日曜日、前日の土曜日にあまりにも焦りを感じていた為、
「死の影デッキを使ってもしダメでも即捨てて踏ん切りがつく」
と選択肢を切り捨てる為に次の日の大会に以下のリストで参加。
(サイドボードは割愛)
コンボが多い想定で悪意の大梟はカット、
代わりに気まぐれな呪文踊りを採用。
結果は前日と同じく3-2でしたが、
負け試合は気まぐれな呪文踊りが2マッチ通して足を引っ張った
対コントロール戦と対コンボ戦に2KILLを2回されました。
切り捨てようと思っていたのに想定より感触が悪くなく、
かといってこれにする!というような結果でもなく、
留意するどっちつかずの結果のままこの週は終わり。
最終週 第三週目(~土曜日)
週明けからデルバー使いにとって大きなニュースが舞い込みます。
既存のURデルバーのリストに2マナ域のドロースペルを排して
タルモゴイフだけを追加したティムールデルバーが
MO上のLegacy Showcase Challenge優勝しました。
ここまで「何かアドバンテージを増やせるカードを採用する」を
念頭に置いていた自分にとっては衝撃的でした。
この回のTOP16以内に、無謀なる衝動を採用したデルバーが入賞していた為
その週の平日の夜に地元で定例的に集まって
レガシーやEDHを触っている会合に無謀なる衝動型を持ち込み試すも
何とも言えない感触。
更に対面と横から見ていた方からのご指摘で
「うーん…(無謀なる衝動の)ドローの期待値が1.5枚程なんだよね」
「コンボに対してカウンターめくれたとしても
あちら側が1ターンストップしたら意味無いよね」
とのご意見もあり、この時点で無謀なる衝動型のリストを諦めました。
そして土曜日。
以下のリストで前日の大会に参加。
結果は3-3。
今にして思えばフェアの少ないフィールドで
"Lifetime" Pass Holderの強みが殆ど活かせず、第一週目で疑問に思っていた
「悪意の大梟の評価が分からない」なら一貫して同じような
フェアに対して強いカードへの評価を同じカテゴリーに部類すべきでした。
さて、大会終了後にこの結果を受けてコレだという感触も得られないまま
イベント開催まで24時間を切りここでかなり切羽詰まるわけです。
「 明 日 の デ ッ キ が な い 。 」
大会に来ていた地元のデルバー有識者の方々ともお話させて頂きましたが
「やっぱRUGデルバーじゃないかな」という意見に僕も
その場ではそうだと思いましたが、
帰りの電車の中で考え込んだ時に魔が差した発想が生まれます。
…デルバー系統でアドを稼がずカウンター構えて殴るだけの構成が
この一週間で一番成績が良い結果を残しているのであれば
死の影デッキの方がもっと鋭く攻める事をできるのでは…?
苦し紛れに浮かんだ発想、疲れと焦り、偏った思考から
誤った判断をしている可能性があります。
そこで帰宅後、仮眠を取って一呼吸置くことに。
最終夜-死の影デッキについて
ここまでMO上のデータや地元の大会に参加させていただいて
環境に突出したデッキが現状見受けられなかったので
明日の参加者のメタゲームのデッキ分布を考えることに。
以下、上から多いと予想した順の仮想敵
リアニメイト(BR+UB合算)
デルバー(UR+RUG合算)
最後の審判
エルフ
スニークショー
赤単ストンピィ
上記のカテゴリーで5割弱を占めるぐらい、
コンボがフィールドに多めの予想でした。
実際の店舗さんが公表したブレイクダウンは以下の通りでしたが
メタ読みはそんなに外してないものの割合はもっと多様でした。
上記のデッキ郡の多くに対してはデルバー系統のデッキより
死の影デッキの方が戦いやすく、
代わりにアーティファクト対策カードを色の兼ね合い上取れない関係で
・土地単
・8cast
・赤単ストンピィ
のなどに対しては赤を含むデルバー系統のデッキより
不利なマッチアップになりますが、
まだ禁止改定から洗練されてないデルバーのリストを持ち込むよりは
おそらくその代償を課せられても先に挙げたのトップメタデッキに
有利に運べるデッキの数が多いだろうという読みと
アーキタイプに関しての知見でこの時点で概ね死の影デッキの使用を決断。
死の影デッキを持ち込むことに決めるまでは良かったのですが、
この時点でレガシーの死の影デッキが青黒2色のものだけでも
どれもクロックパーミッションには部類されるものの
大きく分けて3タイプ存在し、
●悲嘆+再活性のコンボパッケージを内包しているタイプ
●探査生物多めでミッドレンジに徹するタイプ
(悪意の大梟が入ったり入らなかったり)
●デルバーを採用した、上記2つよりアグロに寄っているタイプ
まず、悲嘆+再活性パッケージなのですが
こちらは前環境の白単イニシアチブ、リアニメイト、URデルバーが
環境を3分していた際にURデルバー以外の2者に対して強いセットであり
確かに現行でも対リアニメイトには強いですが、息切れが早く、
環境のデッキ分布が散ってしまっている以上
現行でのテスト無しではあまり有効なパッケージとは思えませんでした。
上記に加えて、悪意の大梟の評価がこの想定のフィールドだと
対デルバーと赤単ストンピィ以外にあまり強くは思えません。
想定相手の大半がアンフェアだという事もあり、
思い切って採用しない方針へ。
そして、最後までデルバーを採用するか否かで悩み続け、
コンボ多めのフィールドで直線的に攻める為に結果デルバー採用しました。
結果的にデルバー系統デッキの延長線上のようなデッキになりました。
サイドボードも予想上ではあまりコントロールがいないと思っていたので
何かと優秀なトーラック×2枚より多くとるか否かで悩みました。
コントロールを切り捨てる事ができず、狡猾の宮廷を1枚採用しましたが
悪意の大梟を採用していないこともあり、
活躍が望まれる土地単に対しても大した効力が発揮できなかったため
ここはもっと考えるべきだったかもしれません。
スリーブの入れ替え作業等をしてたら朝5時を回ってました。
4時間程睡眠をとり、新幹線に乗って名古屋まで。
結果は冒頭でも触れたとおり、TOP8でした。
もし、あのままRUGデルバーを使用していたら
練度も相まって同等かそれ以上の成績は出せていないと思います。
「ぶっちゃけ、死の影ってメタゲームにあってる?」
今回に限らず、死の影というデッキ自体がメタゲームに左右されやすい
アーキタイプという認識で
勝つつもりで使うなら、その出場するフィールド(地域、MO上など)
などの下調べをした上で
・比較的戦いやすい仮想敵が多そう(コンボデッキ系統など)
・苦手なアーキタイプが少ない(8cast、土地単、バーンなど)
などの予想をした上で持ち込むデッキという位置づけです。
その上で、前項のようなデッキのレンジをアグロ~ミッドレンジで
環境に合わせて自分の好みにチューンできることが
このデッキをビルドする上での評価している点です。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ここまでお読み頂きありがとうございました。
初めてnoteを利用、またMTG関連でおそらく初めて筆を執り
自信の記憶整理を兼ねた記事ではありますので
何分読みづらい部分があったかとは思いますが、
ご理解いただけますと幸いでございます。
ではまた。