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【人生】極限の状況で手に入れた言葉④〜統合失調症から得た学び

人間関係の悩みは、長く、私の傍らにあった。

新卒で入社した会社で、統合失調症を発症し、20代から30代中盤位までは、この病との格闘に費やされた。

通院、服薬を続けながら、様々な本を読み、働きながら、様々な経験をし、30代中盤で寛解した。

しかし、寛解後も、人間関係の悩みは、常に私の傍らにあった。

私は、統合失調症とは、人間関係に起因する病だと思っていた。

他人が、私の悪口を言っている幻聴が聞こえる。

逆に、

他人が、私を絶賛する幻聴が聞こえる。

なんで、他人は、ああだこうだ、私のことを言うのだろうと思っていた。

しかし、今の私の考えは違う。

統合失調症の幻聴とは、自分自身の心に潜む声である。

無職の時、近所の人が、いい歳して、働かないで、恥ずかしくないのかね…と言っているのが聞こえる。
当時は、本当に、言われていると思っていた。
しかし、今は、わかる。
これは、幻聴であり、自分自身が自分に言っている、心の声である。

職場で、異性に、ちょっとした気遣いをした。
その後、凄いよね!あの人素敵だよね!という声が聞こえる。
当時は、本当に言われていると思って、のぼせ上がった。上機嫌である。
しかし、今は、わかる。
それは、私は褒められている、賞賛されている、そうあるべきだ!という自分自身の声である。

冷静に考えれば、わかることだが、他人には聞こえない声が聞こえるのならば、その発信源は、自分自身である。

こうして、私の人間関係の悩みは、健康な人からすると、マイナスからのスタートであった。

しかし、その統合失調症という人間関係の悩みからするとマイナスであったはずの病が、今の私にはプラスに働いている。

それは、他人を納得させる人生ではなく、自分が納得する人生を歩むべきだ!という今の思考に繋がったからである。

統合失調症の幻聴とは、今の自分に納得していない自分自身の心の声だと私は考えている。

つまり、幻聴を消すには、自分の納得する行動をすればいい。
他人を納得させるのではない。
自分自身を納得させるのだ。

ここで、重要なのが、納得のいく結果を重視するのではなく、納得のいく行動をとることを重視することである。
なぜかは、前の記事に記した。

そして、これも記してきたことであるが、

死とは自我の消失である。

という私の得た死生観が、人間関係の悩みを大幅に減らした。

嫌われる勇気という本があるが、今の私が思うのは、嫌われるのに勇気はいらない。

別に、嫌われてもいいよ、どうせ最後は死ぬのだし。俺も消失するし、あいつも消失する。今、嫌われていても、大したことではない。どうでもいいよ…全ては、消失する…

と、いう、一種の諦めが、今の私にはあり、それが、長年悩まされきた人間関係の悩みを大幅に減らした。

人生、楽しいですね。
こんなにも、身軽な人生が待っているとは、昔の私には思えなかった。

限られた時を、私は、遊びます!



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