森の図書室ー本と香りとパステルアート
秋深まるよき日に『森の図書室ー本と香りとパステルアート』を開催しました。お集まりくださった皆さま、本当にありがとうございました。
それぞれが好きな本を一冊もちより、香りを選び、
そこからインスピレーションを受けたものをパステルで表現し、披露しあう。
自己紹介は名前だけ。年齢も 住んでいる場所も どんな仕事をしているかも 結婚してるとかしてないとか それらは必要ない世界で
ただ好きな本の話をして、五感をひらく。
その時間が空間が、ただひたすらに美しくて胸がキュッとなる。
私が今回選んだのは王城夕紀さん「マレ・サカチのたったひとつの贈り物」
この小説が一番好きだからというわけではなく、この中の一説を声にしたかったから。
量子病という奇病の少女は自分の意志とは関係なくテレポートしてしまう。
一瞬前まで居た場所から、次の瞬間には何処かへ行ってしまうかもしれない。
いつ訪れるかわからない別れ。この一瞬が永遠。
でもそれは私達も同じ。今、ここ、を生きる。
出会いと別れを繰り返し、繰り返し、、私たちは限りある人生の中でどれほどの人と出会い、また、別れることができるのだろう。
「別れが足りない」という言葉が突き刺さる。
怯えて生きるか、楽しく生きるか。たとえ今日死ぬと知っていても、選ぶことはできる。
物理と哲学は似ているのかもしれない。
出会いに感謝して神さまにキスしたくなるような、感性豊かなステキな方ばかりでした。過去に読んだ本も、初めて知った本も、全部読みたい。
出会いは神さまの意志。でも、再会は人間の意志。
出会え。別れたって、また、出会え。
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