木星の逆行~経済は後退しても豊かさは減らない
本日の新月の直後、木星が逆行に転じました。天体の逆行は以前何度か書いていますが、新幹線から見たら鈍行列車が後ろに下がっていくように見える現象と同じで、決して本当に向きを変えるわけではありません。ただ、地球から見てその動きは完全に反対向きになったように見え、それはやはり、エネルギー的には意味があるわけです。
拡大の星、豊かさの星木星が逆行する場合、一般的にはやはり「縮小」「経済的後退」を意味することが多いです。また、木星は緩ませるエネルギーであり、「まあ、いっかー」という許容でもあるので、それが逆行する場合、許容量が狭くなったり、社会的に見る目が厳しくなったり、ということも考えられます。
逆行はそれまで前と外に向かっていたエネルギーが後ろとうちに向かうということになり、個人でとらえると決して悪い意味ではないと思います。人を許すより先に自分を許す、未来ばかりではなく、過去を認める、そういうエネルギーだと私は考えます。
順行→逆行、逆行→順行になる時には「留」と言って天体が動きを止めているように見えます。その場所には強いメッセージがあったりします。今回「留」となる場所のサビアンシンボルは「水晶を凝視する人」。いわゆる水晶玉占い師のようなイメージがあります。意味するところは全体を俯瞰すること、将来を見据えること、今起きていることを表も裏も含めて把握しようとすること。
また、木星が逆行するのは牡羊座の最初のところ(最後はうお座の最後の方まで戻ります)で、まさに「生まれる」「新しい世界に割り込んでいく」というパワフルさのある場所です。ここには数年後に土星、海王星、冥王星も入ってきますから、まずはその地ならしという感じもします。来年の後半にはドラゴンヘッドも来ます。
ここから私たちがやるべきことは、自分の内側を隅々まで見極めること。蓋があったらあけてみること、そこにあるものを認めて「ま、いっか」と許すことです。そして新しい自分と新しい形の豊かさを手に入れる勇気を持つこと。牡羊座はウォーリア(戦士)ですから、勇気をもって立ち向かうことが必要です。社会や経済はもしかしたら一層後退し、物質的には以前よりも「物があふれる」状態ではなくなるかもしれません。でも私たちの手にある豊かさは一点も減ることがない。そんなことにも気づかされる木星の逆行なのではないでしょうか。
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