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海王星の逆行

6月28日の夕方、海王星が逆行開始しました。この逆行は12月4日まで続きます。

海王星の逆行はある意味解釈が難しいです。天体の逆行は物事が前ではなく後ろ(悪い意味ではなく)、外ではなく内側に向きますが、海王星のエネルギーはもともと潜在意識や集合無意識というどちらかというと内側に向かっているので、これが逆行すると、その内側に眠っていたものがむしろ外に表れてくるということかもしれません。

海王星が逆行をするのは25度から22度まで。逆行を開始した場所のサビアンシンボルは「影響を分割する月」A new moon that divides its influence。分かりにくいので、私はこちらも紹介したいです。「新月が日没時に現れるのを見て、様々な人々がそれぞれ異なった計画と共に前に進む時期が来たことを知る」。サビアンシンボルはもともと透視能力を持った人が度数ごとに見たイメージを占星術師がまとめているので、解釈は若干異なりますが、もとになっているエネルギーは同じです。いずれにしろ、同じ新月を見て、「スタートさせよう」とする物事、あるいは実際に始まることは人によって違う、ということです。今回は新月の直前に与えられたメッセージだけに意味深な気がします。

海王星が逆行をしたときのホロスコープを眺めると、面白いのは太陽がリリス(月の遠地点)に重なっていることです。リリスは別名「ダークムーン」、その人の持つ破壊的衝動、抑え込んでいる欲望、やってはいけないと思いこんでいること、いわゆるエゴやスーパーエゴで潜在意識の奥に隠された望みを表します。蟹座の新月ではその位置に月が重なっていきますし、それぞれが自分の本当の望みを解き放つ時であるとも言えそうです。

海王星から太陽へのアスペクトはこの時は無いのですが、月に対してはスクエア、潜在意識がかき回されるというか、心の奥に切り込まれるような言葉や事象があったかもしれません。それが新月の「自分なりのスタート」に何らかの影響を与えそうです。

6月29日の新月はスタートを切るに当たって、周囲を見回し、社会と協調しながら始めるようなエネルギーですが、実はそれぞれやりたいこと、やるべきこと、そんなことをやっては社会の流れに反するのでは、という恐れがあって手を付けることができないでいること、そんなことが合わせて浮上してくるのではないでしょうか。ある意味、自分の社会的行動と、内側にふつふつとたぎる新しい動きのエネルギーは相反していて、それはとても苦しいかもしれない。でもそれが統合されることで本当の自分を見つけられるのだと思います。


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