ありがたいことに時間だけはあるので、せっかくだしとホラー系のコンテンツをいそいそと観ている。どちらかと言えば怖がりなはずだったのに、生きることをこなしていくうちに、いつの間にか人と対峙することのほうがよっぽど怖いと感じるようになった。小学生の頃、学校で友人や担任の先生と一緒に幽霊を呼ぶか何かの儀式とも言えないほどの儀式をやったことがあって、親に言ったらとんでもない勢いで怒られたことがある。私は呪いよりも目の前で怒り散らかしている親の方が怖かった。お互いを知り合ってもいない、見
文字を書くとき、線を描くとき、そのほかのあらゆる表現媒体を問わず紡がれ生み出された輪郭は、偽りのない鏡のように、あるいは寄り添う影のように、思想を鮮やかに写し出す。名前の有無に関わらず、輪郭が駆けて層を成し、頑丈な今が佇んでいる。わたしの向かい側の存在に向き合うとき、それは絵画や映像、もしくは書などさまざまで、それらの輪郭が残されたこと、残り続けていることを考え、辿っていく。遅ればせながらここ数年は自分ができる限り丁寧にその工程を行うように心がけている。 今年はついに絵文字